【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,562.86  ▼199.90 (6/5)
NASDAQ: 13,229.43  ▼11.34 (6/5)

1.概況

米国市場は先週末に大幅高となった反動で3日ぶりに反落となりました。8ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に41ドル高まで上昇する場面もありましたが、伸び悩むと売りが優勢となり昼前には140ドル安余りまで下落しました。その後一旦下げ渋ると昼過ぎには30ドル安程度まで持ち直しました。しかし、戻し切れず再び下げ幅を広げると取引終盤に209ドル安まで下落し結局199ドル安の33,562ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も11ポイント安の13,229ポイントとなっています。

2.経済指標等

5月の米ISM非製造業景況感指数は50.3と前月から低下し市場予想も下回りました。4月の米製造業受注も前月比0.4%増に止まり市場予想を下回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち資本財・サービスやエネルギー、金融などの7業種が下げました。一方でコミュニケーション・サービスや公益事業などの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル(INTC)とスリーエム(MMM)が4%を超える下落となりました。ナイキ(NKE)とボーイング(BA)も2%以上下げたほか、キャタピラー(CAT)も2%近く下落しています。また、アップル(AAPL)は年次開発者会議「WWDC」への期待から一時2%近く上昇し上場来高値を更新しましたが、WWDCで新製品であるゴーグル型ヘッドマウントディスプレーが発表されると次第に売りが優勢となり小幅に下げて取引を終えています。一方でアムジェン(AMGN)が2%近く上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では半導体株が安くウエスタンデジタル(WDC)が3%余り下げ、テキサス・インスツルメンツ(TXN)も3%近く下落しました。クアルコム(QCOM)とマイクロン・テクノロジー(MU)も2%以上下げています。さらにディスカウントストア大手のターゲット(TGT)が投資判断の引き下げを受けて2%近く下落したうえ、1ドルショップのダラー・ゼネラル(DG)も投資判断と目標株価の引き下げを受けて4%以上下げています。 

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い3.68%となりました。ドル円はやや円高となり139円台半ばで推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)