【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,891.02  ▼34.99 (2/6)
NASDAQ: 11,887.45  ▼119.51 (2/6)

1.概況

米国市場は強い雇用統計を受けて米連邦準備理事会(FRB)による早期の利上げ停止観測が後退し下落した先週末の流れを引き継ぎ続落となりました。51ドル安でスタートしたダウ平均は朝方に242ドル安まで下落した後持ち直すと午後に入ってプラスとなる場面もありましたが、36ドル高で伸び悩むと再び売りがやや優勢となりました。結局ダウ平均は34ドル安の33,891ドルで取引を終え3日続落となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も119ポイント安の11,887ポイントと続落となっています。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、コミュニケーション・サービスと情報技術、素材が1%以上下落しています。一方で公益事業と生活必需品の2業種が上げ、公益事業は1%近く上昇しています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル(INTC)が4%を超える下落となったほか、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とシスコシステムズ(CSCO)も2%以上下げました。アップル(AAPL)も2%近く下落し、ナイキ(NKE)とアメリカン・エキスプレス(AXP)、セールスフォース(CRM)も1%以上下げています。一方でトラベラーズ(TRV)が2%近く上げ、キャタピラー(CAT)とマクドナルド(MCD)、メルク(MRK)も1%以上上昇しています。ダウ平均構成銘柄以外では、金鉱山大手のニューモント(NEM)が豪金鉱山大手のニュークレスト・マイニングに買収案を提示したと発表したことで財務への負担を懸念した売りが出て4%を超える下落となりました。食肉加工大手のタイソン・フーズ(TSN)も決算で売上高と利益が市場予想を下回ったことで4%以上下げました。テスラ(TSLA)は米国の一部車種を値上げしたと伝わったことから2%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は先週末の強い米雇用統計を受けてFRBによる年内利下げへの期待が後退し0.12%高い3.64%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ132円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が下落する一方で、ドル円が円安となるなど強弱材料が入り混じる格好となっていることから小動きでのスタートが予想されます。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長のワシントンエコノミッククラブでのインタビューを今晩に控え様子見となりやすいなかで日経平均が昨日までの堅調な地合いを維持できるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)