ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)決算:1株利益は1.16ドルで市場予想を上回る

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは、米国および海外でおよそ13,000店を超える店舗を展開する大手小売薬局チェーンである。交通量の多い好立地に実店舗を開くのが同社のコア戦略で、各店舗を囲む5マイルの地域を合わせると、米国の人口のおよそ80%にあたる人々が居住していることになる。

現在、国内の処方箋薬局市場におけるシェアはおよそ20%で、首位を占めている。2021年に、Alliance Healthcareの卸売事業の大半をAmerisourceBergenに65億ドルで売却し、コア事業である薬局と、VillageMD社と展開するプライマリーケア・クリニック事業とデジタル(オンライン/モバイル)販売事業の強化を図る。

また、AmerisourceBergen(29%)やSinopharm Holding Guoda Drugstores Co, Ltd(同40%)にも出資している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(9月-11月期)実績 

★売上高・・・前年同期比2%減の333.82億ドル(市場予想は329.11億ドル)

★1株当たり利益(調整済み)・・・1.16ドル(市場予想は1.14ドル)

決算総括 

10-12月期決算(第1四半期)では、売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。ドル高の逆風が緩和し、ドラッグストアの売上高が予想を上回った。 

今後の株価見通し

23年度、通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジが従来の見通しを据え置き、予想の範囲内となったことや、新設したヘルスケアー部門の売上高が予想を下回ったことが嫌気された。当面底値模索の動きとなりそうだ。

KBホーム(KBH)決算:1株利益は2.47ドルで市場予想を下回る

1957年に事業を開始し、現在までに累計65万5000戸に上る住宅の建設・販売実績を持つ。米国9州47市場で事業を展開。西海岸のカリフォルニア州を主な事業エリアとし、ワシントン州のほか、南西部(アリゾナ州、ネバダ州)、中央部(コロラド州、テキサス州)、南東部(フロリダ州、ノースカロライナ州)に進出した。

金融サービス事業を通じ、住宅ローンの提供や権原保険なども取り扱う。サブプライム・ローンの問題で一時苦境に立たされたが、2013 年度から収益環境が好転している。
21年度の引き渡し戸数は1万3472戸。 

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(9月-11月期)実績 

★売上高・・・前年同期比16%増の19.4億ドル(市場予想は19.9億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.47ドル(市場予想は2.86ドル)

決算総括 

9-11月期の売上高、及び調整済みEPSはともに予想を下回った。続く12-2月期の
売上高ガイダンスレンジも予想を下回った。株価は5%程度下落している。 

今後の株価見通し

当面底値模索の動きか。 

ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)決算:1株利益は5.34ドルで市場予想を上回る

ユナイテッドヘルス・グループは、米国最大級の民間医療保険会社であり、2021年末現在、米国外の500万人を含む5,000万人の会員に医療給付サービスを提供している。事業者提供医療制度、自家保険制度、政府による公的保険制度のための医療保険プランの大手として、マネージドケア市場で大規模に事業を展開している。

また、医療保険事業に加え、医療・薬剤給付サービスから提携先および第三者に対する外来患者ケアや分析サービスまでを手掛けるオプタム事業への継続的な投資により、ヘルスケアサービス市場で巨大な組織を構築している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(10月-12月期)実績 

★売上高 ・・・ 前年同期比12%増の827.87億ドル(市場予想は824.06億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 5.34ドル(市場予想は5.17ドル)

決算総括 

10-12月期決算(第4四半期)では、売上高、調整済みEPSとも予想を上回った。通期のガイダンスについては11月に示した見通しを再確認しているが、予想を下回った。 

今後の株価見通し

長期的にも、人口増加と高齢化により医療ニーズが高まり同社株には明らかに有利である。ディフェンシブ株の代表的銘柄として、利上げが継続し、今後景気悪化が必定な見通しの中で、同社株の優位性は際立っている。

台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング(TSM)決算:1株利益は2959億台湾ドルで市場予想を上回る

台湾セミコンダクター・マニュファクチャリング・カンパニー(TSMC)は、57%超の市場シェア(2021年現在。調査会社Gartnerによる)を有する世界最大級の半導体ファウンドリである。1987年にフィリップス、台湾政府、プライベート市場の投資家により合弁会社として設立された。1997年に米国市場にADRを上場し、公開企業となった。

競争の激しいファウンドリ事業においても、スケーラブルで高度なテクノロジーを有することで高い営業利益率を維持している。また、業界全体がファブレス・ビジネスモデルへ移行していることも追い風となっている。

ファウンドリのリーダー的企業であり、半導体の設計に最先端のプロセス技術を求めるアップル(AAPL)、アドバンスト・マイクロ・デバイシズ(AMD)、エヌビディア(NVDA)など、強固な顧客基盤を有する。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(10月-2月期)実績

★売上高・・・6255億台湾ドル(市場予想は6360.2億台湾ドル)

★純利益・・・2959億台湾ドル(市場予想は2878億台湾ドル)

決算総括 

10-12月期(第4四半期)売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。続く第1四半期売上高ガイダンスレンジは予想を下回った。

今後の株価見通し

90ドル超えから、 120ドルを目指す展開が予想される。 

デルタ航空(DAL)決算:1株利益は1.48ドルで市場予想を上回る

デルタ航空は、アトランタに本拠を置く世界最大級の航空会社である。世界50ヶ国以上300を超える都市にネットワークを有する。

ハブ&スポーク方式ネットワークの運航体系で、拠点となるアトランタ、ニューヨーク、ソルトレイクシティ、デトロイト、シアトル、ミネアポリス・セントポールに世界中から乗客を集約し各地への乗り継ぎを行う。特にアメリカン・エキスプレスへのマイレージ・プログラムの販売が大きな収益源となっている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第4四半期(10月-12月期)実績

★売上高・・・前年同期比46%増の122.92億ドル (市場予想は122.21億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.48ドル (市場予想は1.30ドル) 

決算総括

10-12月期決算(第4四半期)では、売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。座席有効マイル(ASM)は予想を下回った。続く第1四半期の調整済みEPSガイダンスレンジが大きく下回った。

今後の株価見通し

ベアトレンド下にあり、42.50ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。