【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,375.49  △330.93 (1/20)
NASDAQ: 11,140.43  △288.17 (1/20)

1.概況

先週末の米国市場は決算を発表したネットフリックス(NFLX)の急伸がハイテク株全般への買いに波及し大幅反発となりました。28ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に95ドル安まで下落する場面もありましたが、下げ渋るとまもなくしてプラスに転じ後場に入って大きく上げ幅を広げました。引けにかけて一段高となったダウ平均は結局330ドル高の33,375ドルと高値圏で取引を終え4日ぶりに反発となりました。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も288ポイント高の11,140ポイントと3日ぶりに反発となっています。

2.経済指標等

12月の米中古住宅販売件数は年率換算で前月比1.5%減の402万戸と2010年11月以来12年1ヶ月ぶりの低水準となりましたが市場予想を上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが上げました。そのなかでもコミュニケーション・サービスが4%近く上昇したほか、情報技術と一般消費財・サービス、素材も2%以上上げています。

4.個別銘柄動向

決算を発表したネットフリックスが世界の有料契約者数が市場予想を大幅に上回って増えたことで8%を超える上昇となりました。グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)も1万2000人の人員削減を発表したことで5%以上上げています。他の主力ハイテク株も上昇が目立ちテスラ(TSLA)が5%近く上げ、アマゾン・ドット・コム(AMZN)とマイクロソフト(MSFT)も3%を超える上昇となりました。フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)とアップル(AAPL)も2%前後の上昇となっています。半導体株も高くエヌビディア(NVDA)が6%以上上げ、クアルコム(QCOM)も4%を上回る上昇となりました。アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とマイクロン・テクノロジー(MU)も3%以上上げています。

また、消費関連株にも買いが広がりウォルト・ディズニー(DIS)が4%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなっています。一方でゴールドマン・サックス(GS)が2%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。米連邦準備理事会(FRB)がゴールドマン傘下のコンシューマー・バンキング部門「マーカス」を調査していると伝わったことが嫌気されました。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は0.09%高い3.48%となりました。ドル円は129円台半ば近辺で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて大きく上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が上げ幅を広げ節目の27,000円を試すような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)