「人生は金ではない」は言い訳

新年おめでとうございます。本年も皆様にお金に関する価値ある情報提供を行っていきたいと思います。どうぞよろしくお願いいたします。

さて、新年を迎え、2023年の資産運用の目標を立てている人も多いと思います。その際に忘れてはいけない「3つのポイント」を紹介したいと思います。

1.資産運用も「時給」を意識する

まず、仕事と同じように資産運用においても時給を意識すべきです。つまり、時間をかけても大きなリターンが期待できないことはやらなくても良いということです。

私は金融資産の運用においては、個別銘柄選択や投資タイミングを考えるアクティブ運用よりも、市場平均を狙うインデックス運用で行うべきと考えています。

なぜなら、金融マーケットは市場の効率性が高く、銘柄選択によって市場平均(インデックス)のリターンを上回ることが難しいからです。また、投資タイミングを考えると高値掴みになりがちです。

それよりも資産配分(アセットアロケーション)を決めて、それぞれの投資対象に投資できる投資信託を活用する方が、時間はかかりますが成功の確率は高まります。

具体的には、ネット証券などで取り扱っている日本と海外(先進国、新興国)を対象とする低コストのインデックスファンドを選択し、NISAなど税制優遇制度を活用して、自動積立で投資タイミングを考えない。そして運用状況を3ヶ月に1回だけモニタリングしていく。

このような方法によって長期で資産形成を続けていくのであれば、資産運用にかかる時間は極めて短時間に出来るため、時給を上げることができるのです。

2.人生の目標に必要なお金を手に入れる

そして、忘れてはいけないのはお金を増やすことは目的ではなく、あくまで手段に過ぎないということです。

お金を増やす前に考えなければいけないのは、自分が人生で何を実現したいかです。それは、ビジョンとミッションに分けて考えることができます。

ビジョンとは、自分が達成したいと思っている具体的な目標です。

仕事であれば、独立して新しい事業を立ち上げたい。プライベートであれば、65歳で引退して、のんびりした生活を送りたい。趣味であれば、フルマラソンで4時間を切りたい。そんなリアルな内容です。

これに対し、ミッションとは、ビジョンが達成されることによって実現できる究極の人生の目標です。抽象的な概念で、暗闇の中で旅をするときの北極星のような、人生の道標になるような自分の人生の基本原則です。

ビジョンとミッションを考えた上で、それを実現するために必要なお金を考えていく。これが資産運用の真っ当なアプローチ方法です。

ビジョンやミッションは、試行錯誤をしながら徐々に100%に近づいていくようなものです。それに合わせて、自分の資産運用の目標も変わってくるはずです。

人生の目標であるビジョンとミッションを知ることで、無理と無駄のない資産運用を実現できます。自分自身に合ったものを作ってみてはいかがでしょうか?

3.人と比較することをやめる

ビジョンとミッションは人によって異なります。ということは、実現したいと思う理想のライフスタイルも人によって千差万別です。

そのため、必要となるお金も異なりますし、それを手に入れるための資産運用の方法も人それぞれです。お金に関して人と比較することには意味がありません。

自分のクオリティー・オブ・ライフを向上させるベストな方法を見つけ、それを実践していくことが大切です。

自分のやり方を決めたら、それを他の人と比較する必要はありません。資産運用には万人に共通するような「唯一の正解」はないからです。

「人生にとってお金は大切」、計画的な資産運用を

資産運用で自分に必要のないお金を増やして経済的に豊かになっても、それには意味はありません。

ただ、ここで間違えてはいけないのは、必要なお金は手に入れなければ人生を豊にすることができないと言うことです。

実際、自分に合った正しい資産運用を実践しないでお金が足りず、自分のやりたいことを諦めている人がたくさんいるのです。そうなった時に「人生は金ではない」と強がっても、それは言い訳に過ぎません。

「人生は金ではない」ではなく「人生にとってお金は大切」というのが現実なのです。自分に必要なお金は計画的にしっかりと手に入れなければいけません。

2023年も自分の人生を豊かにするために、必要なお金を手に入れる方法を一緒に考えていきましょう。