<< <<【前編】資産半減をきっかけにストレスフリーな投資術にシフト!30代主婦個人投資家ねこまにあさん

「ブレながらでもいい」方向転換しながら選んだ投資スタイル

――インデックスファンドの積立投資を継続される中、個別株も保有されているようですね。

はい。買いたいけれど高くて買えない数銘柄を端株積立しているほか、配当投資に興味を持った時期に購入した銘柄をひとつ保有しています。投資のスタイルをインデックス投資をメインにしてからは売却も考えたのですが、タイミングが難しくて。いっそ配当金を自分へのボーナスにしてしまおうと、毎年楽しみにしているチョコレートの祭典で好きなチョコレートを買うための財源にすることにしました。

――試行錯誤しながら自分に合った投資スタイルを見つけていかれたのですね。

そうですね。私はBRICs投信でリーマン・ショックの洗礼を浴びたり、インデックス投資を続けながらも配当投資に手を出してみたり、割と右往左往しながら今のスタイルにたどり着きました(笑)。

もちろん、最初から自分の確固とした投資スタイルを築けるといいのでしょうが…。その時々で自分なりに正しいと考えた選択の結果であれば、少しくらい失敗しても納得できると思います。私の場合、いろいろ方向転換しながら、たどり着いたのがインデックス投資でした。ブレながらでもなんとか資産を増やしているよ、ということをお伝えしたくて、ゆるくブログで発信しています。

ストレスなく投資を継続するために情報を抑制

――ストレスなく投資を続けるコツを教えてください。

情報との距離感が大事だと思います。私の場合、投資以外のことに時間を使いたい気持ちが強いので、生活の中で投資のことを考える時間が多くなるとストレスを感じてしまいます。ほどよく情報と距離を取っておくこと、時には不要な情報を遮断することが、ストレスなく投資を続けられるコツではないかと思っています。

以前Twitterを利用していた頃は、投資情報をはじめ、さまざまな投資に対する考え方も知ることができてとても勉強になりました。一方、いろいろな話を聞くうちに、その都度「私はどうしよう」と考えることに疲れたり、目先の欲に目がくらんでスタンスを見失いかけたりすることもあったので、今のスタイルが私には合っていると思います。

自分にとって不要な情報に振り回されないようにしながらも、投資にかかわる制度改正などの最新情報をアップデートする必要性は感じているところです。そういった情報のインプット方法についてはまだ思案中です。

「未来を信じている」から投資できる

――何歳までにどれくらいまで資産を増やしたい、など目標はありますか?

資産の目標額はあえて設定していません。投資の目的は老後資産の形成なので、「インデックス投資で増えた分だけ、老後が豊かになればいいな」くらいの気持ちです。「いかに放置しながらお金を増やせるか」「いかにストレスなく続けていけるのか」ということを第一に、投資ルールについてもガチガチに固めすぎないようにしています。

――ねこまにあさんにとって投資を続ける上で必要なことはなんでしょう?

「未来を信じること」でしょうか。より便利に、より良い世界にしようとする人々の力を信じられないと、投資はできないと思っています。何が起こるか誰にも分からない中で、未来を信じられているからこそ、私は“ほったらかし投資”をできると思います。

リーマン・ショックの際は、「もう世界は終わってしまうのではないか」とまで思いました。でも、株価は暴落しましたが、経済活動は止まりませんでした。どん底から回復していく世界経済を見ることができたのは今となればいい経験です。個人投資家の立場ですと、市場の暴落は避けられないし、止めることもできないですが、そこからまた立ち上がることができるのだと実感しました。当時の経験がベースになって、「世界はこれからもより良い方向に向かっていく」と思えるようになりましたね。

少額からでも始めれば投資がより身近になる

――これから投資を始めようと考えている20代、30代の方へのアドバイスをお願いします。

この質問が一番苦手なのですが…(笑)。私の過去の経験から言えるのは、考えるより「やってみてわかること」がたくさんあるということですね。私も投資を始めた当初は、リスクを恐れていましたが、勇気を出して一歩踏み出してみると、「むしろ投資をしないほうが機会損失だな」と思うようになりました。少額でもいいから身銭を切って始めたことで、投資をすることの意味が自分の中で腹落ちしたのです。

今は投資環境が整い、投資信託であれば100円から投資することも可能です。コンビニでコーヒー1杯買う金額で投資ができるって、すごい時代だと思います。「こわい」「よく分からない」など、ハードルが高く感じているなら、まずは興味のあるものを少額から買ってみるとよいのではないでしょうか。

そうしたら投資をより身近に感じられるようになると思います。自分に合わないと思ったら投資スタイルを変えたり、方針を転換したらいい。いきなり「資産運用を20年間続ける!」なんて、肩に力を入れなくてもいい。気軽にスタートして、続けながら軌道修正していけばよいのではないかと私は思いますね。

――ありがとうございました。

※本インタビューは2022年11月17日に実施しました。
※本内容は、個人の経験に基づく見解であり、当社の意見を表明するものではありません。
※投資にかかる最終決定は、お客様ご自身の判断と責任でなさるようにお願いいたします。