【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 32,920.46 ▼281.76 (12/16)
NASDAQ: 10,705.41 ▼105.11 (12/16)
1.概況
先週末の米国市場は米連邦準備理事会(FRB)の利上げ継続が景気悪化を招くことを懸念した売りが消費関連株を中心に売りが出て3日続落となりました。ダウ平均は35ドル安でスタートするとニューヨーク連銀のウィリアムズ総裁がFRBが来年、予想以上に政策金利を引き上げる可能性があるという見解を示したこともあって大きく下げ幅を広げ昼過ぎに547ドル安まで下落しました。その後下げ渋ると引けにかけて持ち直しましたが、上値は重く結局281ドル安の32,920ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も105ポイント安の10,705ポイントとなっています。
2.経済指標等
12月の米製造業PMI速報値は46.2と前月から低下し市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも不動産が3%近く下落したほか、一般消費財・サービスと公益事業、ヘルスケア、エネルギー、情報技術も1%以上下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では30銘柄中25銘柄が下げました。そのなかでも消費関連株の下げが目立ちアメリカン・エキスプレス(AXP)とナイキ(NKE)、マクドナルド(MCD)が2%を超える下落となりました。一方で5銘柄が上げ、キャタピラー(CAT)が1%近く上昇しています。
ダウ平均構成銘柄以外では、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(META)が投資判断の引き上げを受けて3%近く上げたほか、ソフトウエアのアドビ(ADBE)も決算で1株利益が市場予想を上回ったことで3%近く上昇しています。ゼネラル・モーターズ(GM)はボットタクシー部門のクルーズが米当局の安全性調査を受けることになったことで4%近く下げています。
5.為替・金利等
先週末の長期金利は0.04%高い3.49%となりました。ドル円は136円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均は節目の27,500円を割り込みそうですが、朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)