【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,781.48 △183.56 (12/8)
NASDAQ: 11,082.00 △123.45 (12/8)
1.概況
米国市場は米新規失業保険申請件数で失業者が増加したことを受け米連邦準備理事会(FRB)が一段の利上げに動くとの懸念が和らいだことで上昇しました。98ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に301ドル高まで上昇した後伸び悩むと取引終盤に44ドル高まで上げ幅を縮めましたが、引けにかけて持ち直すと結局183ドル高の33,781ドルで取引を終え続伸となりました。
また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も123ポイント高の11,082ポイントとなり5日ぶりに反発となっています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比4000件増の23万件となり市場予想と一致しました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち情報技術や一般消費財・サービス、ヘルスケア、素材などの9業種が上げ、情報技術と一般消費財・サービスは1%以上上昇しました。
一方でコミュニケーション・サービスとエネルギーの2業種が下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄ではナイキ(NKE)が3%近く上げたほか、シスコシステムズ(CSCO)とマイクロソフト(MSFT)、ホーム・デポ(HD)、アップル(AAPL)、マクドナルド(MCD)、JPモルガン・チェース(JPM)も1%以上上げました。
また、目標株価の引き上げを受けてボーイング(BA)も1%を超える上昇となっています。ダウ平均構成銘柄以外では半導体株の上昇が目立ち、エヌビディア(NVDA)が6%以上上げ、クアルコム(QCOM)とウエスタンデジタル(WDC)も3%前後の上昇となりました。マイクロン・テクノロジー(MU)も2%以上上げています。さらにネットワーク機器のシエナ(CIEN)が20%近く上昇しました。8-10月期決算が市場予想を大きく上回ったうえ、2023年10月期に大幅な増収になるとの見通しを示したことで買いを集めました。
5.為替・金利等
長期金利は0.06%高い3.48%となりました。ドル円は136円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
また、本日は3ヶ月に一度のメジャーSQで寄り付きの動向が注目されます。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)