今週は米国でFOMCや雇用統計など注目材料も多いです。
日本株の動きの少なさについて前述しましたが、こうした夏季に見られる閑散とした相場は「夏枯れ相場」、または「お盆の閑散相場」と言われます。夏季と言っても通常は8月のお盆休み時期に見られる現象です。
今年は6月後半~7月前半には早くも株式市場も為替市場もボラティリティがとても低い=値動きが乏しくなってしまい、夏枯れには早過ぎる、と市場関係者をヤキモキさせていました。
株式市場については、NYも、東京も、過熱感も残したまま高止まりで、いつ急落するかもしれないという不安があり、投資家、特に短期投資家にとってはどうしても動きづらい市場状況ですね。
火山に例えると、マグマが高まって火口近くまで来ていて、時々プスプスとガスが出ている、近々小噴火がある頃では・・・と個人的に思っています。
相場ですから上がりっぱなしということはありませんので、調整局面は在って然るべきで、ただ大噴火=急落にならないようガス抜きがあってほしいと思うのですが、そんな弱気を吹き飛ばすような一説も。
現在は「2020年まで続く歴史的大相場の入口」というものです。
先週の日経に掲載されていましたので、ご覧になった方も多いことでしょう。
経済の専門家による指摘で、下記がその裏付けとして挙げられていました。
1.景気循環の周期の異なる4つの波動がそろって上向きになる
2.2020年の東京五輪に向けてインフラ整備が進む
3.高齢化社会に向けた投資が進む
4.NISAを背景に個人の長期投資家が増える
5.企業経営者の意識が変わってきている
1の「4つの波動」というのは、理論上、景気サイクルは超長期(約60年)、長期(約20年)、中期(約10年)、短期(約4年)の波で表され、それぞれの周期で波を作っているというもの。その4種の波が揃って上向きになるのは1904年~、1957年~の過去の大きな景気拡大期に次いで3回目だというのです
2.3.については指摘の通りになるのか、それが税負担の増大など負荷拡大につながるのかは難しいところですね。
4.5.についてもそうなってほしいという希望と期待はありますが、1.の理論通りに景気上昇が力強く続けば後押しになると思います。
今の市場を横目に、つい弱気になりがちですが、何といっても相場は「気」が大切ですので、注意しながらも前向きに期待したいですね。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員