毎週月曜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったご質問に広木隆が回答いたします。回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
Q.日米半導体関連株の上昇余地とAmazonの見通しは?
米株、日本株とも半導体関連はまだまだ上昇の余地はありますか?
他方アマゾンの見立てはいかがですか?
回答
いまや半導体はあらゆる産業の中核的存在ですので上昇の余地はあります。アマゾンも比類なき強さは変わりませんので、株価は前値を戻し、その後は最高値を追うでしょう。企業サイクルから言って向こう10年は成長すると考えます。
アップルは2012年から配当の支払いを開始しました。すなわち、真の成長ステージは終えて、成熟期に入ったということですが、そこからなお時価総額は増え続けました。アマゾンはいまだに配当も自社株買いもせず、成長期にあります。今後、成熟期に入ってもそこからも企業価値を高めていける企業だと思います。
Q.日米経済安全保障で注目できるセクター又は銘柄はありますか。
日米経済安全保障で注目できるセクター又は銘柄がありましたら教えて下さい。
回答
「経済安全保障」と呼ばれる施策は、第一にサプライチェーンの強じん化や基幹インフラの防護、第二に技術流出の防止です。
日米両政府は7月29日、米ワシントンで外務・経済担当閣僚協議「経済版2プラス2」の初会合を開きました。
共同声明を見ると、質の高いインフラ投資、高速通信規格「5G」や海底ケーブルの整備、サイバーセキュリティー、食料安全保障などが並んでいますが、これらはこれまで議論されてきたもので新味に乏しいです。実質的に中身があるのは、半導体の日米協力でしょう。
先端半導体の生産は台湾が圧倒的なシェアを占め、台湾有事になればその影響は深刻です。ですから次世代半導体の日米協力の強化は喫緊の課題で、2021年11月に萩生田経産相とレモンド長官が合意して事務レベルでの協議を続け、2022年5月には次世代半導体の日米協力の強化を合意しています。
その一つが、萩生田経産相が表明した、次世代半導体の共同開発を目的とした研究開発拠点の新設です。回路幅が2ナノクラス(ビヨンド2ナノ)の次世代半導体の研究開発に取り組む予定で、年内に大学や研究機関が参加する新組織を立ち上げることになっています。
次世代半導体、例えばMRAMなどでは、やはり東京エレク(8035)、アドバンテスト(6857)などが候補ですが、トリケミカル(4369)なども素材として有望でしょう。
Q.保有するドルはどうしておくべき?
少し米ドルを持っています。円に換えた方が良いでしょうか、それともドルで株か投信を買った方が良いでしょうか?(数年後を見て)
回答
ドルでもなんでもキャッシュで持つのはインフレを考えても得策ではないので、お考えの通り株か投信を買った方がよいでしょう。
Q.日立はこのまま持っていてよいでしょうか。
日立の決算短信で増収減益、年間では変更なし。このままの保有でよいでしょうか?
回答
日立(6501)は、「変革」「選択と集中」「DX」「人的資本投資」などのキーワードを満たす、日本企業の中で数少ない「買える」企業ですので、このままでよいと思います。
Q.長期投資を広木さんはどうアドバイスする?
私は投資は長期と考えていますが、まわりに短期で利益を出そうとして失敗する人がいます。
長期で投資した方が良いとアドバイスしたいのですがうまく出来ません。広木さんならどのようにアドバイスされますか?
回答
投資は長期以外になく、短期で利益を追うのは博打です。
ですが、世の中にはいろいろな考えの人がいます。博打が好きで博打をしたい人に、博打をやめろと言っても無駄なのです。犬養毅は「話せばわかる」と言いましたが、実際には「話してもわからない」人はたくさんいます。
僕なら楠木建先生の言葉を借りて「好きなようにしてください」とアドバイスします。
このコーナーでは、毎週月曜夜21時から開催している「広木隆のMonday Night Live」でいただいたご質問のうち、セミナー内で回答しきれなかったご質問にチーフ・ストラテジストの広木隆が回答いたします。
今回は2022年8月1日のセミナーで寄せられたご質問から抜粋して回答しています。
回答対象とするご質問は、サイトへの掲載を考慮して選択採用とさせていただきます点についてご了承くださいますようお願いいたします。
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