今日で東日本大震災から丸2年ですね。
まだまだ復興の途半ばで、ご苦労されている被災者の方々も多くいらっしゃいます。
日本経済が少し明るさを見せ始め、復興のスピードが少しでも上がることを願って止みません。

震災のような突然降ってくる悲劇は、事の大小を別にして誰にでも起こりえます。
万が一の災害への備えとしては下記をご参照ください。

第219回 災害への備え

災害以外にも突然の悲劇は起こります。

最近、友人が突然入院しました。
病気になったり、怪我をすれば、
「なぜわたしが...」
「まさか私が...」
と誰でも思うことでしょう。

そのための備えとして医療保険等あるわけですが、そうした保険は退院した後、通院後など「後」になって病院関連の出費を補ってくれることが一般的です。

公的な制度を知っておくことで、月々の医療費を抑えることもできます。医療機関等の窓口での支払いが高額となった場合、後から申請することで自己負担限度額を超えた額が払い戻される「高額療養費制度」という制度があります。
後からという意味では前述の医療保険と同様ですが、払った分が戻ってくるのですから利用すべき制度です。

突然の入院では対応できませんが、治療費が高額になりそうで、事前(入院前など)に多少でも時間的余裕がある場合、窓口での負担そのものを抑えてくれる制度(70歳未満※)もあります。
あらかじめ「限度額適用認定証」の交付を受けることで、医療機関の窓口への提示で医療機関ごとの窓口でのひと月の支払額が自己負担限度額までとなるのです。

※ 70歳以上の方は「高齢受給者証」の交付で同様の扱いとなります。

なお上記の「自己負担限度額」は、年齢や所得状況によって異なります。また差額ベッド代や入院時の食事負担額等は対象外など注意点もありますので、利用前に必ず詳細の確認をするようにしましょう。

これらの制度はいずれも申請の手続きが必要で、行わなければ受けられません。知らないと損、知っていれば得する制度です。

ただ、こうした制度を活用しても、お仕事によっては即収入減となり、生活に影響が出る方もいらっしゃいますよね。
お子さんの世話、家事などプロのサービスに頼ることもあるかもしれません。
こうした「万が一」に備えるには、やはり手元にある程度の流動性資金を置いておくことが大切です。
相場が上昇し、投資意欲が高まっている方は多いと思います。
でも手元の資金を丸々リスクの高い投資に回してしまうことはしないよう、くれぐれも注意してくださいね。

ちなみに流動性資金は月々の生活費の3~6ヶ月分と言われますが、万が一の時は通常の生活費以上にお金がかかることをお忘れなく。

廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員