サポートを下放れた後、3月15日と16日にあけた窓を埋めることなく反発へ
前回のコラムでは、26,300円前後のサポートラインを窓をあけて下放れた後、3月15日と16日にあけた窓を埋めるかどうかが注目されました。こちらは株価水準を切り下げる場面があったものの5月13日に大幅反発すると、5月9日と10日にあけた窓を埋めると同時にサポートライン上を回復して終え、その後も反発が続いています。
ただ、下向きの25日移動平均線と75日移動平均線が壁になって押し返されており、グランビルの法則通りの展開が繰り返されようとしているのが分かります。
一方で5日移動平均線が上向きに変化してサポートになっており、今度は上向きの5日移動平均線と下向きの25日移動平均線と75日移動平均線との攻防になりそうです。
【図表】日経平均株価(日足)
上下どちらの移動平均線をブレイクするかで、今後の方向が決まる
そこで、移動平均線を上下どちらかにブレイクした場合の値動きについて考えてみたいと思います。
まずは、下向きの25日移動平均線と75日移動平均線を上回って維持した場合です。その場合に考えられるのは、27,000円台の回復と4月21日につけた高値への接近です。仮に今週中に27,000円台を回復するようですと、25日移動平均線が横ばいから上向きに変化することが考えられ、反発の継続が期待されるところです。
一方で、25日移動平均線や75日移動平均線を上回っても押し返されたり、上回ることができずに5日移動平均線を下回って戻せなかったりするようですと、再び26,300円前後のサポートラインを下回ってしまい、これまでと同様に下落基調に変わると同時に3月15日と16日にあけた窓を埋めることが視野に入るのではないかと思われます。
日経平均は上下の値動きを繰り返しながら株価水準が徐々に切り下がってきていましたが、今回はトレンド転換につながるのか、要注目の週になりそうです。