アクティビジョン・ブリザード(ATVI)決算:一株利益は0.38ドルで市場予想を下回る

アクティビジョン・ブリザードは、最大級のコンソール・ビデオ・ゲーム・パブリッシャーであるActivisionと、PCビデオ・ゲーム・パブリッシャーの大手の一社であるBlizzardとの合併によって2008年に設立された。

合併後の新会社は、依然として世界最大手のビデオゲーム・パブリッシャーの一社である。フランチャイズ・ポートフォリオには、$80億を超える累計売上高を誇るWorld of Warcraftと、12年間で14タイトルにわたって1億7,500万部超を販売したCall of Dutyが含まれる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比28%減の14.80億ドル(市場予想は18.15億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.38ドル(市場予想は0.72ドル)

決算総括

1-3月期売上高、調整済みEPSはともに予想をかなり下回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

規制当局やアクティビジョンの株主の承認を前提に、2023年の買収完了を目指している。1株当たり95ドルで取得し、全額現金でまかなうもようだ。株価はまだ95ドルと隔たりがあるが、規制当局による買収認可が難しいと考えていることが背景。現在のところ、認可される可能性の方が高いとの見方が多い。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

コカ・コーラ(KO)決算:一株利益は64セントで市場予想を上回る

コカ・コーラは、世界最大のノンアルコール飲料会社である。コ-ク、ファンタ、スプライトなどの主要炭酸飲料ブランドや、ミニッツメイド、ジョージアコーヒー、グラソーなどの非炭酸飲料ブランドを有し、製品のマーケティングを行っている。

自社の飲料に使用する濃縮原液(飲料のベースとなる液)など、サプライチェーンの初期段階で用いる製品の製造事業に注力している。製造した製品はその後、100社を超えるボトラーにより加工され販売される。濃縮原液事業がユニットケース販売量のおよそ85%を占める。売上高の大半が海外で生み出されている。米国外の主要市場には、メキシコ、ブラジル、日本などがある。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★営業売上高・・・前年同期比16%増の105.02億ドル(市場予想は98.36億ドル)

★継続事業ベース1株当たり利益(一部項目を除く)・・・64セント(市場予想は58セント)

1-3月期決算(第1四半期)の、1株利益、売上高とも予想を上回った。消費者がパンデミック前の行動をほぼ取り戻す中で、同社も長期間の苦悩から脱したことが示された。北米での需要回復が貢献。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

200カ国以上に進出する。圧倒的ブランド力を背景に、売上高は安定推移。バークシャー・ハサウェイの投資ポートフォリオ(2022年12月31日時点)では4位の保有規模だ。58年間毎年連続増配の配当貴族株である。株価は史上最高値を更新しており、更なる上値追いとなろう。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ケイデンス・デザイン・システム(CDNS)決算:一株利益は1.17ドルで市場予想を上回る

ケイデンス・デザイン・システムズは、電子設計自動化ソフトウェア、知的財産、およびシステム設計や分析製品の提供者である。

EDAソフトウェアは、フルフローエンドツーエンドソリューションにおいて、チップ設計プロセスを自動化し、設計精度、生産性、および複雑性を向上させる。システムレベルの分析および検証ソリューションを可能にする、設計IP、システム設計や分析製品のポートフォリオを提供する。

包括的なポートフォリオは、半導体企業がシステムのような企業へとアップスタックを移行させ、システム企業が自社のチップ設計へとダウンスタックを移行させるという相互融合の恩恵を受けている。結果的に生じるEDA顧客の拡大は、さまざまな最終市場の長期的なデジタル化とともに、ケイデンスのようなEDAベンダーに利益をもたらす。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比22.6%増の9.02億ドル(市場予想は8.60億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.17ドル(市場予想は1.02ドル)

1-3月期決算(第1四半期)の、1株利益は予想を上回った。続く第2四半期、22年度通年ベースの売上高、及び調整済みEPSガイダンスレンジが全て予想を上回った。

【図表7
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

決算発表日株価は好決算を受け、高寄りしたが、相場全体の地合いが悪いため、行って来いになった。ただし、値固めフェーズのあと、更なる上昇トレンドとなろう。短期的には170ドルを目指す展開となろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

アルファベット(GOOGL)決算:一株利益は24.62ドルで市場予想を下回る

アルファベットは、世界最大級のインターネット企業グーグルの持株会社である。売上高ではグーグル部門が99%、このうち広告収入が85%以上。その他、Google Playのアプリやコンテンツ、YouTube、クラウドサービス、その他ライセンスによる収入、ChromebooksやPixelスマートフォンなどのハードウェア、Google Home、ネストなどのスマートホーム製品の販売による収入がある。

アザー・ベッツ部門では、ライフサイエンス事業Verily、高速インターネット回線Google Fiber、自動運転車Waymoなど、ムーンショットと称される冒険的事業に投資している。営業利益率は25%~30%程度。グーグル部門では30%、アザー・ベッツ部門は営業赤字となっている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★トラフィック獲得コスト(TAC)を除いたベースの収入…前年同期比23%増の560.2億ドル(市場予想は560.7億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・24.62ドル(市場予想は25.71ドル)

1株利益が予想を下回ったほか、売上高(トラフィック獲得コスト除く)は予想範囲内となった。同社は700億ドルの自社株買いプログラムを発表した。

主力のインターネット広告事業は堅調だったが、株式投資関連の損益が悪化して利益を押し下げた。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

これまで好決算の多かった同社にも、アップルの規制や、ウクライナ危機の影響が出ている。当面底値模索となろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド・カンパニー(ADM)決算:一株利益は1.9ドルで市場予想を上回る

アーチャー・ダニエルズ・ミッドランド・カンパニーは、油糧種子、トウモロコシ、小麦、およびその他の農産物の大手加工企業である。さらに、作物の保存および輸送のための物流資産ネットワークを世界中で有する。また、人間と動物両方のための成分に焦点を当てた栄養事業を運営している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比25%増の236.50億ドル(市場予想は208.00億ドル)

★1株当たり利益(調整後)・・・1.90ドル(市場予想1.41ドル)

売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

ADMは、世界最大級の穀物メジャー。商品相場は上昇トレンドになっており、同社株も依然として上向きだ。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション