クリーブランド・クリフ(CLF)決算:一株利益は1.59ドルで市場予想を上回る

クリーブランド・クリフは、北米の圧延鋼材の生産者で、鉄鉱石ペレットの製造業者である。採掘された原料、直接還元鉄から一次製鋼、下流仕上げ、プレス、ツーリング、チュービングまで垂直統合されている。

北米における圧延鋼材の総合的な提供と自動車産業への鋼材の供給により、さまざまな市場に対応している。米国、カナダでは、鉱山、鉄鋼、下流の製造業全体で約26,000人を雇用している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比47%増の59.55億ドル(市場予想は53.73億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.59ドル(市場予想は1.47ドル)

4月22日寄り前決算発表。1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。2022年度通期ベース平均売価ガイダンスも予想を上回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算を受け高寄りしたものの、相場全体の地合いが悪く、下落して引けた。地合いが落ち着けば上昇する可能性が高い。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

シュルンベルジェ(SLB)決算:一株利益は0.36ドルで市場予想を上回る

シュルンベルジェは、石油・ガス業界向けにさまざまな製品・サービスを提供する世界最大級の石油サービス企業である。油層定義、掘削、生産、および、キャメロンの事業グループで構成される。

今後10 年間に業界の主流になると見込まれる統合的なサービスを提供するため、他の石油サービス企業に比べ活発な投資を行っている。その代表的なサービスが、シュルンベルジェ生産管理(SPM)事業であり、現時点で売上高の10%を占めている。SPM事業では、顧客と長期契約を締結し、顧客の石油・ガス関連資産に直接投資し、開発・共同運営の過程で製品やサービスを提供、顧客のプロジェクトのパフォーマンスに応じ報酬を得ている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比15%増の60.00億ドル(市場予想は59.37億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.36ドル(市場予想は0.33ドル)

4月22日寄り前決算発表。1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。通期ベースの設備投資ガイダンスを据え置いた。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算だった。更なる上値追いとなろう。46ドル超えから55ドルを目指す展開が予想される。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ニューモント(NEM)決算:一株利益は69セントで市場予想を下回る

ニューモントは、金の生産会社で米国、カナダ、メキシコ、ドミニカ共和国、ペルー、スナリム、アルゼンチン、チリ、オーストラリア、ガーナに事業拠点や資産を有する。

金のほか、同、銀、鉛、すずの生産も行っている。事業は地域別に、北米、南米、オーストラリア、アフリカ、ネバダの5つの部門からなる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比5.3%増の30.23億ドル(市場予想29.94億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・69セント(市場予想は72セント)

4月22日寄り前決算発表。1-3月期(第1四半期)売上高は予想を上回ったが、調整済みEPSは下回った。2022年度通期ベースの帰属ベース金生産量ガイダンスを据え置き、予想を下回った。

同社概観

米国の鉱業会社。米国ネバダ州、メキシコ(ラ・エラデューラ鉱山)、ペルー(ヤナコッチャ鉱山とコンガ鉱山)、ガーナ(アハフォ鉱山とアキーム鉱山)のほか、オーストラリアとニュージーランドで金の生産と探鉱を展開。また、インドネシア(バツヒジャウ鉱山)とオーストラリア(ボディントン鉱山)で銅の生産も行う。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

高インフレ、ロシアによるウクライナ侵攻の影響を受け、株価は上昇したが、今回の決算は不振だった。当面、底値模索が予想される。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ベライゾン・コミュニケーション(VZ)決算:一株利益は1.35ドルで市場予想と一致

ベライゾン・コミュニケーションは、現在では無線通信事業が主な事業(売上高の70%以上、営業利益の大半を占めている)となっている。全国規模のネットワークを有し、ポストペイド契約者数が9,100万人、プリペイド契約者数が400万人、さらに、タブレットなどのデータ端末に接続する2,500万人の顧客を有する米国最大の無線通信会社である。

米国でおよそ2,000万人のプリペイド契約者にサービスを提供する無線再販会社TracfoneをAmerica Movilから買収することで合意している。固定回線事業には、住宅および事業者との契約件数がおよそ2,500万件に上る北東部のローカル・ネットワーク事業(売上高の12%を占める)や全国の企業向けサービス(同10%)が含まれる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比2%増の336.00億ドル(市場予想は335.88億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・1.35ドル(市場予想は1.35ドル)

1-3月期(第1四半期)売上高は予想を上回ったが、調整済みEPSは一致した。また、通期の1株利益を以前に示した範囲の下限に下方修正している。急速に進むインフレや店舗への客足の鈍化が響いた。競合他社との競争にもさらされており、通期の売上高についてはほぼ横ばいを予想している。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

高配当、フリーキャッシュフローの安定性が魅力で買われてきたので失望売りを浴びたが、1回の決算内容でトレンドまではわからない。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション