ユニオン・パシフィック(UNP)決算:一株利益は2.57ドルで市場予想を上回る

ユニオン・パシフィックは、北米最大の民間鉄道会社である。ネブラスカ州オマハに本社を置く。鉄道網は米国西部の3分の2を網羅し総延長距離は3万マイルを超える。石炭、工業製品、インターモーダル貨物、農産物、化学製品や自動車などの輸送事業により、年間売上高はおよそ220億ドル(2021年度)に上る。メキシコの鉄道会社フェロメックスの株式の約4分の1を保有しており、メキシコ間の輸送事業が売上高の約10%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比17%増の58.60億ドル(市場予想は57.55億ドル)

★1株当たり利益(調整済み)・・・2.57ドル(市場予想は2.53ドル)

1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

鉄道という大型事業であることで新規参入が難しく安定した収益を見込めるユニオン・パシフィックは経済正常化で更にメリットを享受するが、利上げによる景気悪化がブレーキとなり、株価の足取りは重い。当面240-255ドルのレンジ内相場が予想される。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

フリーポートマクモラン(FCX)決算:一株利益は1,07ドルで市場予想を上回る

フリーポートマクモランは、国際的な鉱山会社である。銅、金、モリブデンの確認と推定の埋蔵量(リザーブ)を有する地理的に多様な資産を運営している。資産ポートフォリオには、インドネシアのグラスベルグ鉱物地区、アリゾナ州の大規模モレンシ鉱物地区やペルーのセロ・ベルデ鉱山などの北米および南米の鉱山がある。銅の販売から主要な収益を得ている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比36%増の66.03億ドル(市場予想は64.86億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・1.07ドル(市場予想は0.91ドル)

1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

利益確定売り先行となった。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ニューコア(NUE)決算:一株利益は7.67ドルで市場予想を上回る

ニューコアは、鉄鋼および鉄鋼製品の製造会社である。また、製鋼所で使用される直接還元鉄も生産している。自社あるいは他社が製造した鉄鋼・鉄鋼製品を売買する国際トレーディング・販売事業も展開している。事業は、製鋼部門と鉄鋼製品部門、原料部門で構成され、このうち製鋼部門から最大の収益が生み出されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比50%増の104.93億ドル(市場予想は103.65億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・7.67ドル(市場予想は7.29ドル)

1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想をかなり上回った。売上高が前年同期比50%増の104億9328万ドル、純利益が2.2倍の20億9562万ドルとなった。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

更なる上値追いが見込めよう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ダナハー(DHR)決算:一株利益は2.76ドルで市場予想を上回る

ダナハーは、不動産投資会社であったが、1984年に産業重視の製造会社となった。2016年のフォーティブの分社化を含む一連の合併、買収、売却を通じて、現在、ライフサイエンス、診断、環境・応用ソリューションの3部門で科学的な器具および消耗品の製造に主に焦点を当てている。

2019年後半には、歯科事業を新規株式公開で分社化した。2020年初頭に買収したGEのバイオファーマ事業(現在のCytiva)はライフサイエンス部門に組み入れられた。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★売上高・・・前年同期比12%増の76.88億ドル(市場予想は75.56億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.76ドル(市場予想は2.66ドル)

1-3月期(第1四半期)売上高、調整済みEPSはともに予想を上回った。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

株価は高寄りしたが、場中では行って来いとなった。現在のような相場環境だと、下値を固めて、再度上値追いの展開となりそうだ。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

アメリカン・エキスプレス(AXP)決算:一株利益は2.73ドルで市場予想を上回る

アメリカン・エキスプレスは、世界のおよそ130の国や地域でチャージカード(一括払い方式)、クレジットカード(リボルビング払い方式)事業を展開する金融機関である。

収益性の高いマーチャント(加盟店)ペイメントネットワークも運営する。2018年から、グローバル消費者サービス部門、グローバル法人サービス部門、グローバルマーチャントおよびネットワークサービス部門の3部門で構成されている。カード決済サービスに加え、法人向けに経費管理ツール、コンサルティング・サービス、および事業者ローンなどを提供している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(1月-3月期)実績

★収入(総収入から利払い分を差し引いたもの)・・・前年同期比29%増の117.35億ドル(市場予想は116.33億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.73ドル(市場予想は2.39ドル)

4月22日寄り前決算発表。1-3月期(第1四半期)収入、調整済みEPSはともに予想を上回った。2022年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジは予想を下回った。米国での個人および法人向けのカードの獲得枚数が過去最高となった。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

今回の決算では、コスト増が嫌気されたが、経済正常化が進み、旅行人口が増加すれば、メリットを享受するだろう。デルタ、アメリカン、ユナイテッド・コンチネンタル航空等、航空会社は次の四半期には軒並み黒字化が見込まれているように、アメックス株価の深押しはないだろう。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション