【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,811.40  ▼981.36 (4/22)
NASDAQ: 12,839.29  ▼335.36 (4/22)

1.概況

先週末の米国市場は米連邦準備理事会(FRB)の積極的な金融引き締めを警戒した売りが続き大幅続落となりました。65ドル安でスタートしたダウ平均は一日を通して下げ幅を大きく広げる展開となり引け間際に1,019ドル安まで下落すると結局981ドル安の33,811ドルで取引を終え続落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も335ポイント安の12,839ポイントとなり3日続落となりました。

2.経済指標等

4月の米製造業PMI速報値は59.7と前月から上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでも素材とヘルスケア、コミュニケーション・サービス、金融が3%以上下落し、情報技術と資本財・サービス、エネルギー、一般消費財・サービスも2%を超える下落となっています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄は30銘柄全てが下げました。そのなかでもキャタピラー(CAT)が6%以上下げ下落率トップとなったほか、決算で通期の1株利益見通しが市場予想を下回ったベライゾン・コミュニケーションズ(VZ)も5%を上回る下落となりました。また、ナイキ(NKE)とゴールドマン・サックス(GS)も4%を超える下げとなり、ビザ(V)も4%近く下落しました。ホーム・デポ(HD)とセールスフォース・ドットコム(CRM)、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)も3%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外ではハイテク株の下げが目立ちグーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)が4%余り下げ、半導体のエヌビディア(NVDA)も3%を超える下落となっています。一方で写真・動画共有アプリのスナップ(SNAP)は決算で1株損益の赤字幅が市場予想ほど大きくなかったことで1%余り上げています。

5.為替・金利等

先週末の長期金利は株式市場が大幅安となるなか相対的に安全資産とされる米国債に買いが入り0.01%低い2.90%となりました。ドル円は128円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。日経平均は節目の27,000円を割り込んで下げ幅を広げそうで、朝方の売り一巡後に下げ渋るような動きをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)