【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,807.46 △254.47 (3/22)
NASDAQ: 14,108.82 △270.36 (3/22)
1.概況
米国市場は長期金利の上昇を受けて大手金融株が買われたほか、主力ハイテク株に買い戻しが入り反発しました。30ドル高でスタートしたダウ平均はまもなくして310ドル高程度まで上昇した後一旦伸び悩みましたが、堅調に推移すると取引終盤に再び上げ幅を広げ一時は329ドル高まで上昇しました。その後引けにかけて上げ幅を縮めたダウ平均ですが結局254ドル高の34,807ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も270ポイント高の14,108ポイントとなっています。
2.経済指標等
主要な経済指標の発表はありませんでした。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーを除く10業種が上げました。そのなかでも一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービスが2%以上上昇したほか、金融と情報技術も1%を超える上昇となっています。
4.個別銘柄動向
主力小型機の737MAXの月間生産機数が会社目標に達したと伝わったことでボーイング(BA)が3%近く上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。ナイキ(NKE)も決算で売上高や1株利益が市場予想を上回ったことで2%以上上げダウ平均構成銘柄でボーイングに次ぐ上昇率となっています。また、長期金利の上昇を受けて大手金融株が高くウェルズ・ファーゴ(WFC)が4%を超える上昇となり、バンク・オブ・アメリカ(BAC)も3%以上上げています。JPモルガン・チェース(JPM)も2%余り上昇しました。さらに主力ハイテク株に買い戻しが入りドイツのベルリン工場で電気自動車の生産を開始した電気自動車のテスラ(TSLA)が8%近く上げ、グーグルの持ち株会社であるアルファベット(GOOGL)とアマゾン・ドット・コム(AMZN)、アップル(AAPL)、フェイスブックを運営するメタ・プラットフォームズ(FB)、動画配信のネットフリックス(NFLX)も2%以上上昇しています。
5.為替・金利等
長期金利はパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が前日に利上げ加速を示唆したのを受けた債券売りが続き0.09%高い2.38%となりました。こうしたなかドル円ではさらに円安が進み120円台後半で推移しています。一時は121円台を付ける場面もありました。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を超えてどこまで上値を伸ばせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)