東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は米国株高を受けて6日ぶりに反発しました。242円高の26,213円で寄り付いた日経平均は直後に189円高の26,160円までやや弱含んだあと上げ幅を広げると9時30分過ぎに449円高の26,419円まで上昇しましたが、伸び悩むと後場寄り直後には247円高の26,218円まで上げ幅を縮めました。しかし、その後持ち直すと14時50分過ぎに510円高の26,481円まで上昇し結局505円高の26,476円で取引を終えています。
こうしたなか新興市場も高く東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が揃って上昇し、東証マザーズ指数は7.5%高となっています。
2.個別銘柄等
主要半導体銘柄で構成するフィラデルフィア半導体株指数(SOX)が前日比3.7%高となったことから日本市場でも東京エレクトロン(8035)やレーザーテック(6920)、SCREENホールディングス(7735)、アドバンテスト(6857)、ディスコ(6146)といった半導体製造装置関連銘柄が高く、東京エレクトロンが5.8%高、レーザーテックが7.1%高、SCREENホールディングスが6.0%高、アドバンテストが7.7%高、ディスコも6.6%高となりました。
塩野義製薬(4507)も一時4.8%高となりました。昼過ぎに開発を進めていた新型コロナウイルスの飲み薬について厚生労働省に製造販売承認を申請したと発表したことで後場に上げ幅を広げる場面がありました。トレンドマイクロ(4704)も5.1%高となりました。ロシアによるウクライナへの侵攻を受けサイバー攻撃のリスクが日本でも高まっているとして経済産業省が企業や団体に対しセキュリティー対策を強化するよう呼びかけたことで買いを集めました。また、マザーズ市場でもFFRIセキュリティ(3692)が急伸し11.5%高となっています。
エムスリー(2413)も5.4%高となりました。未定としていた2022年3月期の期末配当予想を前期比4円増の16円にすると発表したことを好感した買いで大幅高となりました。ソフトバンクグループ(9984)も5.6%高となりました。昨日は香港市場で出資先のアリババ集団が大幅安となったことで大きく下げましたが、本日はアリババ集団が香港市場で反発していることもあって買い戻しが入りました。一方でINPEX(1605)が6.0%安となりました。ニューヨーク原油先物相場は一時100ドルを上回りましたが、その後伸び悩んでいることもあって利益確定売りに押されました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は505円高となりました。昨日の米国市場がハイテク株に買い戻しが入り反発したことで買いが優勢となり節目の26,000円を回復し上げ幅を広げました。しかし、昨日までの5日間で1,500円近くも下げていたことからすると自律反発の域を出ていないといった印象で、こうしたなかで週明け以降も引き続き戻りを試す展開がみられるかがポイントとなりそうです。
なお、日本時間の22時30分には1月の米個人所得や個人消費支出(PCE)、1月の米耐久財受注額が発表されるほか、26日の午前零時には2月の米ミシガン大学消費者態度指数確報値が発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)