ウォルグリーン・ブーツ・アライアンス(WBA)決算:一株利益は1.68ドルで市場予想を上回る

企業概要

ウォルグリーン・ブーツ・アライアンスは、米国50州、および世界11カ国で21,000店を超える店舗を展開する大手小売薬局チェーンである。交通量の多い好立地に実店舗を開くのが同社のコア戦略で、各店舗を囲む5マイルの地域を合わせると、米国の人口のおよそ80%にあたる人々が居住していることになる。現在、国内の処方箋薬局市場におけるシェアはおよそ20%と首位を占めている。

2021年に、Alliance Healthcareの卸売事業の大半をAmerisourceBergenに$65億で売却し、コア事業である薬局と、VillageMD社と展開するプライマリーケア・クリニック事業とデジタル(オンライン/モバイル)販売事業の強化を図る。また、AmerisourceBergen(29%)やSinopharm Holding Guoda Drugstores Co, Ltd(同40%)にも出資している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第1四半期(9月-11月期)実績

★売上高・・・前年同期比7%減の339.01億ドル(市場予想は330.14億ドル)

9-11月期決算(第1四半期)では、1株利益、売上高とも予想を上回った。第1四半期の米店舗でのワクチン接種は1560万回、検査は650万回実施した。これにより、ワクチンを含む薬局の売上高は前年比1.1%増となった。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

チャートは以下の通りベアトレンドを上抜いた。55ドル超えから、67.50ドルを目指す展開が予想される。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

 

コンステレーション・ブランズ(STZ)決算:一株利益は3.12ドルで市場予想を上回る

企業概要

コンステレーション・ブランズは、米国最大手のマルチ・カテゴリー・アルコール飲料サプライヤーである。アンハイザー・ブッシュ・インベブ(AB InBev)の米国における排他的・永久的持分の買収により取得した、CoronaやMedeloなどのメキシコ・ビールの商標ポートフォリオが事業の重要な基盤となっている。AB InBevは、これらの権利を2013年のメキシコのビール大手Grupo Modeloの買収に伴い独占禁止法牴触回避のために売却した。

近年、ワイン・スピリッツ事業の再編を進めており、多数のワイン・ブランドやBallast Pointクラフトビール・ブランドなど、利益率の低いいくつかの資産を売却した。ほとんどの製品を海外で製造して輸入し、独立系卸売業者を通じて販売している。また、医療用・娯楽用大麻大手のCanopy Growthの株式の38%を保有している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第3四半期(9月-11月期)実績

★売上高・・・前年同期比5%減の23.21億ドル(市場予想は22.80億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・3.12ドル(市場予想は2.73ドル)

★純利益・・・前年同期比2%減の0.59億ドル(市場予想は0.52億ドル)

9-11月期決算(第3四半期)では、1株利益、売上高とも予想を上回った。通期のガイダンスも公表し、1株利益を予想以上に上方修正した。同社はまた、コカ・コーラと「フレスカ」ブランドのカクテルの新ライン製造、流通、販売で、ブランド承認契約を締結したと発表。ただし、株価はここまで上昇しており、決算発表後は利益確定売りに押された。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

好決算だった。株価はここまで上昇しており、決算発表後は利益確定売りに押された。同社のブランド力は強く、ファンダメンタルズは堅固である。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ベッド・バス・アンド・ビヨンド(BBBY)決算:一株損失は0.25ドルで市場予想を上回る

企業概要

ベッド・バス・アンド・ビヨンドは、家庭用品小売業者で、全米50州、プエルトリコ、カナダ、メキシコで、約1,000店舗を運営している。店舗には、ブランド化されたベッドやバスの付属品、キッチンの織物、調理用品などが揃っている。店舗数は、Bed Bath & Beyondが813、Buy Buy Babyが132、Harmon Face Values(ヘルスケア・ビューティケア)が54となっていいる。

中核事業に再び焦点を合わせるために、オンライン小売店のPersonalizationmall.com事業、One Kings Lane事業、Christmas Tree Shops and That (ギフト・家庭用品)、Linen Holdings、Cost Plus World Marketを売却した。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

第3四半期(9月-11月期)実績

★売上高・・・前年同期比28%減の18.78億ドル(市場予想は19.49億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・0.25ドルの赤字(市場予想は0ドル)

★純利益(調整済み)・・・前年同期比336%減の2457万ドルの赤字(市場予想は97.6万ドル)

9-11月期決算(第3四半期)を発表しており、既存店売上高が予想以上の減収となったほか、1株損益が予想外の赤字で、売上高も予想を下回った。ガイダンスについても、全体的に予想を下回る見通しを示している。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

昨年は、同社株はミーム銘柄となり、短期的に急騰したが、上昇期間はわずかで、トレンド的にベアに入っている。同社株は、見送りスタンスが良いだろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション