大きな流れに逆らおうとするのではなく、なるべくコントロールしながら上手く流れに乗れるようにしてはどうだろう・・・と提案してみました。もし向いていないと思う仕事であれば、興味の持てる部分を積極的に探す、自分らしさを味付けとして出す、など流れそのものを変えなくとも、ずっと簡単に満足度・幸福度を上げられるかもしれません。
FPは将来の夢や希望をかなえるべく、ライフプランを作ることを勧め、それに合わせたマネープランを提案します。もし夢や希望が見えず「自分探し中」であっても、日々生きていかなければならず、そのためには最低限お金を得ていくことは必要です。例え不本意な仕事であっても、多くの場合は収入を得ていく手段として向き合っていかなければならないでしょう。
さて、相場もある意味大きな流れであることに変わらないですよね。こちらも無理に逆らおうとするよりは、上手く流れ(トレンド)に乗れた方が楽にリターンを得られることが多いです。
よくこの金融商品には自分の性格は向いていないのでは、といった声を聞きます。これも考え方次第で、その商品のもつ特性(流れ)を素直に受け入れて、その上で自分の投資スタイルを合わせて行くことで、向き不向きは変わってくるように思います。投資のルールを決める、一度決めたルールを守っていくことは相場に振り回されないためにも大切です。ただ、そのルール作りにはこの商品に投資するときはこうしたスタンスで投資しよう、といった柔軟性をもつことも必要なのではないでしょうか。
流れ・・・相場に逆らうといえば、なんといっても介入が代表的ですね。9月15日、そして先週金曜日24日(こちらはノーコメントですが)に約6年半ぶりの為替介入が行われました。8月30日のコラムにも書いた「非不胎化介入」でした。→ http://lounge.monex.co.jp/column/money/2010/08/30.html
個人的には単独介入はサプライズ効果を除けば限界があると考えています。流れを変えるというのは本当に大変なことです。本当に流れが変わったことを確認できるまで、巨額な資金を継続的に投入し続けることが必要でしょう。それができるのであれば、確かに効果は期待できるかもしれません。ですが日本という国は政治的に見てもプレッシャーに弱く、強い意志をもって持続することは苦手であると思いませんか?しかも今回の円高は円が強いのではなく、ドル安の結果という難しさもあります。
大局の流れを無理に捻じ曲げることは難しいということを前提に、その流れの中で何ができるのかを考えていく方が早く良い結果に辿りつけると思いませんか。
廣澤 知子
ファイナンシャル・プランナー
CFP(R)、(社)日本証券アナリスト協会検定会員