【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 35,754.69  ▼0.06 (12/9)
NASDAQ: 15,517.37  ▼269.62 (12/9)

1.概況

米国市場は翌日に米消費者物価指数(CPI)の発表を控えて様子見となるなか景気敏感株やハイテク株の一角に利益確定の売りが出て4日ぶりに反落となりました。32ドル安でスタートしたダウ平均は直後に177ドル安まで下落しましたが、徐々に持ち直すと昼過ぎにプラスに転じ取引終盤には109ドル高まで上昇しました。しかし、その後引けにかけて上げ幅を縮めるとわずかにマイナスに転じ結局6セント安の35,754ドルとほぼ横ばいで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も269ポイント安の15,517ポイントとなっています。

2.経済指標等

先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比4万3000件減の18万4000件と52年3ヶ月ぶりの低水準となり市場予想を上回る改善となりました。また、10月の米卸売在庫も前月比2.3%増となり市場予想を上回りました。米卸売売上高も前月比2.2%増となり市場予想を上回っています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、一般消費財・サービスと不動産、情報技術が1%以上下落しています。一方でヘルスケアと生活必需品の2業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではインテル(INTC)が2%以上下げ下落率トップとなったほか、ボーイング(BA)とナイキ(NKE)も1%を超える下落となり、ダウ(DOW)も1%近く下げました。一方でウォルマート(WMT)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)、ビザ(V)、マクドナルド(MCD)が1%以上上げ、ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、シスコシステムズ(CSCO)も1%近く上げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、半導体株が安くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が5%近く下げ、エヌビディア(NVDA)も4%以上下落しています。また、ウエスタンデジタル(WDC)も3%近く下げました。さらに主力ハイテク株では電気自動車のテスラ(TSLA)が6%余り下げています。ドラッグストアのCVSヘルス(CVS)は今期の業績見通しが市場予想を上回ったことで4%を超える上昇となっています。

5.為替・金利等

長期金利は0.02%低い1.50%となりました。ドル円は113円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか本日は3ヶ月に一度のメジャーSQで寄り付きの動向が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)