フリーポート・マクモラン(FCX)決算:一株利益は0.89ドルで市場予想を上回る

企業概要

フリーポート・マクモランは、世界の上場鉱山企業のなかでも最大の銅の生産量を誇る米国の鉱山会社である。権益を有する資源資産には、銅・金の可採埋蔵量が世界で最大規模の鉱山のひとつとされるインドネシアのグラスベルグ鉱山があり、また、北米、南米においても複数の大規模な鉱山を運営している。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比58%増の60.83億ドル(市場予想は61.73億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・0.89ドル(市場予想は0.82ドル)

★純利益・・・前年同期比207%増の13.20億ドル(市場予想は12.23億ドル)

★銅の現金コスト・・・1ポンドあたり1.33ドル(従来予想は1. 35ドル)

★金販売量・・・130万オンス(従来予想は据え置き、市場予想は131万オンス)

★設備投資・・・23億ドル(従来予想は22億ドル、市場予想は22.4億ドル)

7-9月期決算(第3四半期)では、売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。

【図表1】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表2】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

株価は39ドルがバリアになっている。39ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表3】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ニューコア(NUE)決算:一株利益は7.4ドルで市場予想を下回る

企業概要

ニューコアは、鉄鋼および鉄鋼製品の製造会社である。また、製鋼所で使用される直接還元鉄も生産している。自社あるいは他社が製造した鉄鋼・鉄鋼製品を売買する国際トレーディング・販売事業も展開している。事業は、製鋼部門と鉄鋼製品部門、原料部門で構成され、このうち製鋼部門から最大の収益が生み出されている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比109%増の103.13億ドル(市場予想は102.73億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・7.40ドル(市場予想は7.43ドル)

★純利益・・・前年同期比922%増の21.54億ドル(予想は21.49億ドル)

7-9月期決算(第3四半期)では、1株利益は予想に一致したが、売上高は予想を上回った。2022年度は増配を検討していると言われている。

【図表4】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表5】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

堅調な鉄鋼需要と価格の上昇により、同社製品を消費するほとんどの市場で売上が伸びている。長期的には、バイデン政権のインフラ投資法案が鉄鋼需要をさらに押し上げる可能性がある。鉄鋼需要は変動するため、ニューコアの業績に直線的な伸びは期待できないが、当面は力強い需要環境の恩恵を受ける良い位置に付けている。

【図表6】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

チポトレ・メキシカン・グリル(CMG)決算:一株利益はドルで7.18 市場予想を上回る

企業概要

チポトレ・メキシカン・グリルは、米国最大のファストカジュアル・チェーン・レストランである。2020年には全店舗売上高は60億ドルに達した。直営店舗2,850店の多くが米国にあるが、カナダ、イギリス、フランス、ドイツでもわずかなプレゼンスを維持している。競争力のある価格、高品質な食品の調達、サービスのスピード、便利さを中心に構築された販売提案で、ブリトー、ブリトーボウル、タコス、ケサディーヤ、飲料を販売している。収益は、完全にレストランの売上およびデリバリー手数料から得ている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比22%増の19.5億ドル(市場予想は19.4億ドル)

★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・7.18ドル (市場予想は6.35ドル)

7-9月期(第3四半期)売上高、調整済みEPS、既存店売上げは全て予想を上回った。

【図表7】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表8】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

新型コロナウイルス感染拡大の影響下、同社は上手く経営している。決算発表後の時間外取引で、同社株は0.8%程度下落した。ただ値固め後、再度上値追いとなろう。

【図表9】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ラスベガス・サンズ(LVS)決算:一株損失は45ドルで市場予想を上回る

企業概要

ラスベガス・サンズは、カジノ、ホテル、エンターテイメント、レストラン、ショッピング、会議・展示会施設を備えた世界最大の完全統合型リゾート運営会社である。マカオにザ・ベネチアン・マカオ、サンズ・マカオ、サンズ・コタイ・セントラル・ロンドナー、フォーシーズンズホテル・マカオ、パリジャン、シンガポールにマリーナベイ・サンズ・リゾート、米国にザ・ベネチアン、ザ・パラッツォ・ラスベガスを保有する(ラスベガスの資産は、62億5,000万ドルでアポロ・グローバル・マネジメントとVici プロパティーズに売却する計画)。2025年にシンガポールで4つ目のタワーをオープンするとみられる。ラスベガスの資産売却後は、全てのEBITDA(利払前・税引前・償却前利益)がアジア地域で生み出され、売上高の約80%をカジノ事業が占めることになる。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比46%増の8.57億ドル(前年同期は6200万ドル、市場予想は13.9億ドル)

★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・45セントの赤字 (市場予想は23セントの赤字)
            
7-9月期決算(第3四半期)では、1株損益の赤字が予想以上だったほか、売上高も予想を下回った。不動産EBITDAは黒字だったものの予想を大きく下回った。決算発表後の時間外取引で株価は2%程度下落した。

【図表10】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表11】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

同社株はベアトレンド下にある。50ドル超えから投資タイミングを図ることになろう。

【図表12】株価5年間チャート
出所:トレードステーション

ユニオン・パシフィック(UNP)決算:一株利益は2.57ドルで市場予想を上回る

企業概要

ユニオン・パシフィックは、北米最大の民間鉄道会社である。ネブラスカ州オマハに本社を置く。鉄道網は米国西部の3分の2を網羅し総延長距離は30,000 マイルを超える。石炭、工業製品、インターモーダル貨物、農産物、化学製品や自動車などの輸送事業により、年間の売上高はおよそ200億ドル(2020年度)に上る。メキシコの鉄道会社フェロメックスの株式の約4分の1を保有しており、メキシコ間の輸送事業が売上高の約10%を占めている。

出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.    

第3四半期(7月-9月期)実績

★売上高・・・前年同期比13%増の55.66億ドル(市場予想は53.91億ドル)

★1株当たり利益(調整済み)・・・2.57ドル(市場予想は2.48ドル)

★純利益・・・前年同期比23%増の16.73億ドル(市場予想は16.34億ドル)

7-9月期決算(第3四半期)では、1株利益、売上高とも予想を上回った。

【図表13】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
【図表14】
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.

今後の株価見通し

鉄道という大型事業であることで新規参入が難しく安定した収益を見込めるユニオン・パシフィックは長期投資向けの銘柄と言えるだろう。株価チャートは上昇トレンドにある。

【図表15】株価5年間チャート
出所:トレードステーション