日経平均は急反落の局面へ
日経平均株価は9月14日高値(30,795円)からの急反落の局面を迎えています。皮肉にも週明け10月4日は「証券投資の日」でありましたが、中国恒大集団とその傘下企業について株式取引の一時停止が伝わったことが市場心理を悪化させ、326円安と約1ヶ月ぶりに28,500円割れの水準まで落ち込みました。
ただ、9月27日につけた戻り高値30,414円から1週間で2,000円程度下げたことになります。さすがに、目先は値ごろ感が強くなっています。月足ベースでも12ヶ月線(28,285円付近)を意識する水準とみられ、まもなく自律反発が見込まれます。反発の継続性は外部環境を確認しながらの判断になりますが、8月に次いで安値拾い場になることも考えられます。
2018年の株価動向も参考に
一方、2018年と少し似通っている点が気がかりです。2018年は9月にそれまで抜けなかった23,000円前後のフシを突破し、1月につけた年初来高値を一気に更新しました。ところが、高値更新後にまもなく反落し、10月は大きな下げに見舞われました。11月は反発したものの、12月の一段安につながった経緯があります。
いずれにしても、足元の下げは深くなればなるほど弱いわけでありまして、ここから3万円超を上限としたもみ合いに入っていくためには、今週前半あたりで下げ止まり、9月22日につけた終値ベースの安値29,639円を一度でも超える必要があるとみています。
そういえば、毎年、年初だけ話題になる「相場と干支(えと)」のストーリーでいくと、「2021年は丑(うし)つまずき」です。相場が強くなれば、都合の悪い格言はどこかにいってしまいますが、一応、2018年のパターンは念頭に置いておく必要があるかもしれません。
※こちらのコラムは、2021年10月4日の大引け後に執筆しています。