【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,869.37 △71.37 (9/27)
NASDAQ: 14,969.97 ▼77.73 (9/27)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は景気敏感株に買いが入り上昇しましたが、S&P500株価指数とナスダック総合株価指数は長期金利の上昇を受けてハイテク株に売りが出て下落となりました。58ドル安でスタートしたダウ平均はプラスに転じるとまもなくして263ドル高まで上昇しましたが、その後伸び悩むと上げ幅を縮め結局71ドル高の34,869ドルで取引を終え4日続伸となっています。一方でS&P500株価指数が12ポイント安の4,443ポイントとなり4日ぶりに反落したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も77ポイント安の14,969ポイントとなり続落となっています。
2.経済指標等
8月の米耐久財受注額は前月比1.8%増となり市場予想を上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち6業種が下げ、不動産とヘルスケア、公益事業、情報技術が1%以上下落しました、一方で5業種が上げ、エネルギーが3%を超える上昇となったほか、金融も1%以上上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は景気敏感株に買いが入るなかダウ(DOW)が5%余り上げ上昇率トップとなったほか、長期金利の上昇を受けてJPモルガン・チェース(JPM)とゴールドマン・サックス(GS)も2%以上上げました。また、原油価格の上昇を受けてシェブロン(CVX)も2%を超える上昇となっています。一方でハイテク株に売りが出るなかセールスフォース・ドットコム(CRM)が2%余り下げ下落率トップとなり、マイクロソフト(MSFT)も2%近く下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、家電量販店のベストバイ(BBY)が目標株価の引き上げなどを受けて5%を超える上昇となりました。電気自動車のテスラ(TSLA)も街中での自動運転が可能になる運転支援ソフトの最新版の提供を始めたと伝わったことで2%余り上げています。代替肉のビヨンド・ミート(BYND)も米国の小売店で新たに鶏肉の代替肉製品の販売を開始すると発表したことで3%を超える上昇となりました。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い1.48%となりました。こうしたなかドル円は円安に振れ111円近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなったことから小動きでのスタートが予想されます。こうしたなか本日は権利付き最終売買日であることから配当狙いの買いや、引けにかけて先物に株価指数に連動して運用する機関投資家による配当の再投資の買いがみられるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)