【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 33,919.84  ▼50.63 (9/21)
NASDAQ: 14,746.40  △32.50 (9/21)

1.概況

米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は中国恒大集団の経営問題や米連邦公開市場委員会(FOMC)の結果発表への警戒感が重石となり4日続落となりましたが、ナスダック総合株価指数は主要ハイテク株の一角が堅調で3日ぶりに反発しました。アジアや欧州の主要指数が総じて反発したことを受けて55ドル高でスタートしたダウ平均は朝方に343ドル高まで上昇した後買いが続かず上げ幅を縮めるとマイナスに転じましたが、50ドル安程度で下げ渋るとプラスとなり昼過ぎには250ドル高近くまで再び上げ幅を広げました。しかし、FOMCの結果発表を翌日に控え様子見ムードも強く伸び悩むとマイナスに転じ結局50ドル安の33,919ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も3ポイント安の4,354ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は32ポイント高の14,746ポイントとなりました。

2.経済指標等

8月の米住宅着工件数は年率換算で前月比3.9%増の161万5000戸となり市場予想を上回りました。また、4-6月期の米経常収支の赤字額は前期比0.5%増の1903億ドルとなり14年ぶりの大幅な赤字となっています。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち資本財・サービスやコミュニケーション・サービス、公益事業などの7業種が下げました。一方でエネルギーやヘルスケアなどの4業種が上げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではウォルト・ディズニー(DIS)が7-9月期の動画配信サービスのディズニープラスの契約者数の伸びが減速する可能性を示したと伝わったことで4%余り下げ下落率トップとなりました。また、スリーエム(MMM)とダウ(DOW)、シスコシステムズ(CSCO)も1%以上下落し、IBM(IBM)も1%近く下げています。一方でアメリカン・エキスプレス(AXP)が1%を超える上昇となり、ホーム・デポ(HD)も1%近く上げました。ダウ平均構成銘柄以外では、配車サービスのウーバーテクノロジーズ(UBER)が7-9月期の業績予想を上方修正したことで11%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.32%となりました。ドル円は109円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国市場が小幅に高安まちまちとなり材料になりにくいなかで昨日の大きく下げた反動もあり堅調なスタートが予想されます。こうしたなか本日は昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定で注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)