【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 35,499.85 △14.88 (8/12)
NASDAQ: 14,816.26 △51.13 (8/12)
1.概況
米国市場は主力ハイテク株に買い戻しが入り小幅に上昇し、ダウ平均とS&P500株価指数が史上最高値を更新しました。3ドル安でスタートしたダウ平均は新型コロナウイルスの感染者数の増加を嫌気して昼前に132ドル安まで下落しましたが、午後に入って徐々に持ち直すと引けにかけてプラスに転じました。結局ダウ平均は14ドル高の35,499ドルとなり3日連続で史上最高値を更新しています。また、S&P500株価指数も13ポイント高の4,460ポイントとなりこちらも3日連続で史上最高値を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も51ポイント高の14,816ポイントとなり3日ぶりに反発しています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比1万2000件減の37万5000件と3週連続で改善し市場予想と一致しました。また、7月の米卸売物価指数(PPI)は前月比1.0%上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちヘルスケアや情報技術、コミュニケーション・サービスなどの6業種が上げました。一方でエネルギーや資本財・サービスなどの4業種が下げています。公益事業は変わらずとなっています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄では主力ハイテク株に買い戻しが入るなかセールスフォース・ドットコム(CRM)とアップル(AAPL)が2%以上上昇したほか、マイクロソフト(MSFT)も1%近く上げ、セールスフォース・ドットコムとアップル、マイクロソフトの3銘柄でダウ平均を80ドル近く押し上げています。また、メルク(MRK)も1%余り上げています。一方でアメリカン・エキスプレス(AXP)とビザ(V)、インテル(INTC)が1%以上下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、投資判断と目標株価の引き下げを受けて半導体メモリーのマイクロン・テクノロジー(MU)が6%を超える下落となりました。さらに新型コロナウイルスの感染者数の増加を嫌気して空運株が売られ、アメリカン航空グループ(AAL)が4%近く下げ、ユナイテッド航空ホールディングス(UAL)も2%安となりました。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い1.36%となりました。ドル円は110円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて堅調なスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が朝方の買い一巡後にさらに上値を伸ばすような動きをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)