今週(7月30日~8月5日)の相場動向

相場回顧 BTC:米中の規制懸念によって売りが強まるも、イーサリアムが下支え

ビットコインは買いが継続し一時BTC=460万円(42000ドル)付近まで上昇した。しかし、中国人民銀行が暗号資産規制を強調する声明を発表し、インドとマレーシアでバイナンスへの警告が発されると、市場では再び規制への懸念が広がり上値が重くなった。ビットコインがもみ合いとなるなかアルトコインへの資金移動が強まり、ドミナンスの低下とともにBTC=438万円(40000ドル)付近まで下落した。さらに米SECのゲンスラー委員長が暗号資産規制の必要性に言及し、米インフラ法案における暗号資産の課税強化も懸念されるなか、BTC=416万円(38000ドル)付近まで価格を下げた。しかし、イーサリアムがハードフォーク前の期待感から強い値動きとなったこともあり、BTC=438万円(40000ドル)付近まで買い戻された。ハードフォーク直前にかけてはイーサリアムとともに再びBTC=416万円(38000ドル)付近まで売り込まれたが、通過後には急反発した。

5日ハードフォークが実施されたイーサリアムは期待感から上昇した。その後一旦ETH=28万円(2560ドル)近辺まで売り込まれたが、通過後に再び上昇に転じるなど、ハードフォーク前後で荒い値動きが続いている。

 

来週(8月6日~8月12日)の相場予想

規制懸念が再燃するも、BTCはポジティブな動きもあるなかで買いに期待

暗号資産市場は強気ムードを取り戻すかに思われたが、米中における規制の動きによってたちまち弱気ムードへと戻された。デルタ株の感染拡大によって株式市場も不安定な値動きとなるなか、売りが継続することは考えられる。

一方で、米マラソングループが大量のマイニング機器を発注したとの報道が示すように、ハッシュレートなどのマイニング環境は改善傾向にある。大手金融機関による暗号資産関連事業の動きも活発なままである。また、大型アップグレードのあったイーサリアムを中心にアルトコインを物色する動きが増えており、商いも少しずつではあるが戻っている。これらのポジティブな動きもあるなかで相応に買いが入ることも期待できるだろう。

直近上値としてはBTC=460万円(42000ドル)、下値としてはBTC=416万円(38000ドル)を意識する。