【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 34,792.67 ▼323.73 (8/4)
NASDAQ: 14,780.53 △19.24 (8/4)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均とS&P500株価指数は雇用関連の経済指標が市場予想を大きく下回ったことで反落となりましたが、ナスダック総合株価指数はハイテク株の一角に買いが入り小幅に3日続伸となりました。68ドル安でスタートしたダウ平均は大きく下げ幅を広げ昼前に325ドル安まで下落するとその後も安値圏で軟調に推移し結局323ドル安の34,792ドルで取引を終えています。また、S&P500株価指数も20ポイント安の4,402ポイントとなっています。一方でハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数は19ポイント高の14,780ポイントとなりました。
2.経済指標等
7月のADP全米雇用リポートで民間部門雇用者数は33万人増に止まり市場予想を大きく下回りました。一方で7月の米ISM非製造業景況感指数は64.1と過去最高となり市場予想も上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が下げ、エネルギーが3%近く下落したほか、資本財・サービスと生活必需品も1%以上下げました。また、素材も1%近く下落しています。一方でコミュニケーション・サービスと情報技術の2業種が上げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄はセールスフォース・ドットコム(CRM)とナイキ(NKE)を除く28銘柄が下げました。そのなかでも決算で通期見通しを据え置いたバイオ製薬のアムジェン(AMGN)が6%を超える下落となりダウ平均を1銘柄で100ドル余り押し下げたほか、シェブロン(CVX)とウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)も2%以上下落しました。ダウ(DOW)とキャタピラー(CAT)も2%近く下げています。
ダウ平均構成銘柄以外では、配車サービス大手のリフト(LYFT)が7-9月期の売上高見通しが市場予想を下回ったことで10%余り下げました。ゼネラル・モーターズ(GM)も通期の業績見通しが市場予想を下回ったことで9%近く下落しています。一方でハイテク株の一角に買いが入るなか半導体株が総じて高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が5%を超える上昇となり上場来高値を更新したうえ、エヌビディア(NVDA)も2%以上上げています。
5.為替・金利等
長期金利は0.01%高い1.18%となりました。ドル円は109円台半ば近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でダウ平均が反落となったことから下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の27,500円を引き続き維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)