IBM(IBM)決算:一株利益は2.33ドルで市場予想を上回る
企業概要
IBMは、企業の情報技術(IT)において必要なあらゆる側面の一部となっている企業である。主にインフラストラクチャー・サービス(収益の37%)、ソフトウェア(29%)、ITサービス(23%)、ハードウェア(8%)を販売している。175ヶ国で事業を運営し、約35万人を雇用している。8万のビジネスパートナーを有し、5,200の顧客(フォーチュン500全体の95%を占める)にサービスを提供している。B2B企業であるが、対外的影響はかなり大きい。例えば、全クレジットカード取引の90%をグローバルに管理し、世界の全無線接続の50%を担当している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比3.0%増の187.5億ドル(市場予想は182.6億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・2.33ドル(市場予想は2.28ドル)
2四半期連続で売上高が増加し、クラウド分野で着実な成長を示した。第2四半期は売上高が前年同期比3%増の187億ドル、非GAAPの1株あたり利益(EPS)は2.33ドルだった。クラウドの総売上高は前年同期比13%増の70億ドルだった。
今後の株価見通し
素晴らしい決算だった。更なる上値追いが見込めよう。
ハリバートン(HAL)決算:一株利益は26で市場予想を上回る
企業概要
ハリバートンは、世界第2位の油田サービス会社である。1920年代に石油およびガスの坑井セメント作業の先駆的な企業となり、そこから、坑井セメント作業、坑井仕上げ設備、圧力ポンプなどの主な製品ラインを持つ主要な坑井エンジニアリング企業に発展してきた。1998年のDresserの買収で、第2の重点分野として掘削サービス事業が加わったが、今日では業界リーダーのシュルンベルジェに次ぐ位置づけにある。20年近く前に始まった米国のシェールに対する戦略的な方策のため、シェール革命を促進する上で、比類ない役割を果たしてきた。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
2四半期(4月-6月期)実績
★売上高・・・前年同期比16%増の37.07億ドル(市場予想は37.54億ドル)
★1株当たり利益(調整後)・・・26セント(市場予想は23セント)
第2四半期売上高は予想を下回ったが、調整済みEPSは上回った。第2四半期決算では利益が前期比33.5%増加した。原油価格の上昇によりオイルフィールドサービスへの需要が高まった。
今後の株価見通し
大規模なベアトレンドを上抜き始めた。経済正常化に向け、更なる上値追いが期待できそうだ。
モルガン・スタンレー(MS)決算:一株利益は1.89ドルで市場予想を上回る
企業概要
モルガン・スタンレーは、世界有数の投資銀行で、その歴史は前身となる会社が設立された1924年にまで遡る。事業は、法人・機関投資家向け証券部門、ウェルス・マネジメント部門、投資運用部門で構成され、さまざまな金融商品やサービスを事業法人、政府系機関、金融機関や個人に提供している。2020年末時点の顧客資産はおよそ4兆ドルにのぼり、全世界で7万人近い従業員を擁する。純営業収益のおよそ40%は法人・機関投資家向け証券事業、残りをウェルス・マネジメント事業と投資運用事業が占める。米国外の拠点の純営業収益が全体のおよそ30%を占めている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★収入・・・前年同期比10%増の147.59億ドル(市場予想は140.30億ドル)
★1株当たり利益・・・1.89ドル(市場予想は1.65ドル)
第2四半期営業収益、調整済みEPSともに予想を上回った。他行同様に、債券・為替・商品(FICC)部門は予想を下回り不調だったものの、同行の強みである株式トレーディングは予想を上回り好調を維持したほか、最大の収益部門であるウェルス・マネジメントも予想を上回り堅調だった。
今後の株価見通し
今回の好決算を受け株価はいよいよ戻り高値(94ドル)に接近してきた。
ユナイテッド・ヘルス・グループ(UNH)決算:一株利益は4.70ドルで市場予想を上回る
企業概要
ユナイテッドヘルス・グループは、米国最大の民間医療保険会社であり、2020年末現在、米国と海外を合わせて4800万人の会員に医療給付サービスを提供している。事業者提供医療制度、自家保険制度、政府による公的保険制度のための医療保険プラン大手として、マネージド・ケア市場で大規模に事業を展開している。また、医療保険事業に加え、医療・薬剤給付サービスから提携先および第3者に対する外来患者ケアや分析サービスまでを手掛けるオプタム事業への継続的な投資により、ヘルスケア・サービス市場で巨大な組織を構築している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(4月-6月期)実績
★売上高 ・・・ 前年同期比15%増の713.21億ドル(市場予想は694.40億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・ 4.70ドル(市場予想は4.43ドル)
2021年通期ベースガイダンス
★1株当たり利益(一部項目を除く)・・・18.30-18.80ドル (従来予想は18.10-18.60ドル、市場予想は18.58ドル)
第2四半期売上高、調整済みEPSともに予想を上回った。2021年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジを引き上げ、予想に一致した。医療保険部門と医療サービス部門の両方で2桁の増収を達成。
今後の株価見通し
好決算発表を受け史上最高値圏に接近。長期的にも、人口増加と高齢化により医療ニーズが高まり同社株には明らかに有利である。更なる上値追いの展開となろう。