アップル(AAPL)決算:一株利益は1.40ドルで市場予想を上回る
企業概要
アップルは、デジタル家電製品およびIT機器を設計する。iPhone(スマートフォン)、iPad(タブレット)、Mac(PC)、Apple Watch(スマートウォッチ)、Apple TVなどの製品があるが、iPhoneが売上高の大半を占める。また、Apple Music(音楽配信)、iCloud、Apple Care(修理保証)、Apple TV+、Apple Arcade(ゲーム)、Apple Card(クレジットカード)、Apple Pay(決済)など各種サービスを提供する。ソフトウェア、ハードウェアを自社開発し、サービスと融合させることで知られる。オンライン、直営店、小売店で製品を販売する。米州が収益の約4割を占め、残りは他の国々となっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第2四半期(1-3月期)実績
★売上高・・・ 前年同期比54%増の895.8億ドル(市場予想は773億ドル)
★1株あたり利益(一部項目を除く)・・・1.40ドル(市場予想は0.99ドル)
4月28日引け後発表した第2 四半期(3月27日まで)決算は、売上高と利益がそろって市場予想を上回った。売上高は896億ドル、1株利益は1.40ドル。アナリスト予想はそれぞれ774億ドル、0.99ドルだった。
次世代通信規格「5G」に対応するiPhone12や自社チップを搭載した新型Macラップトップなどの販売が好調だった。900億ドル規模の自社株買いも発表した。
今後の株価見通し
決算発表日引け後の時間外取引では、決算を受け、137ドル台で推移(NY時間午後6時30分時点)している。今回の好決算を受け、更なる上値追いとなろう。
アマゾン・ドットコム(AMZN)決算:一株利益は15.79ドルで市場予想を上回る
企業概要
アマゾン・ドットコムは、主要なオンライン小売業者で、収益で最大規模のeコマース企業である。2020年度の売上高は3,860億ドル、総取引額(GMV) は推定4,820億ドルである。売上高に占める割合は、小売関連が約83%、アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)のクラウド・コンピューティング、ストレージ、データベース、その他サービスが12%、広告や提携クレジットカード契約サービスが6%となっている。2020年度のAWS以外の売上高では、ドイツ、英国、日本など米国外が27%を占める。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(1月-3月期)実績
★売上高・・・前年同期比44%増の1085.2億ドル(市場予想は1045.6億ドル)
★1株当たり利益・・・15.79ドル(市場予想は9.69ドル)
第2四半期ガイダンス
★売上高・・・1100-1160億ドル(市場予想は1083.5億ドル)
2021年1-3月期決算は売上高が前年同期比44%増の1085億1800万ドル(約11兆8000億円)、最終利益が3.2倍の81億700万ドルだった。巣ごもり消費の拡大でネット通販事業の拡大が続き、売上高と最終利益はそろって1-3月期として最高を更新した。
1株あたりの利益水準は15ドル79セントとなり、事前の市場予想(9ドル54セント前後)を大きく上回った。
今後の株価見通し
決算発表後の時間外取引では、3,600ドルを上回る局面があった。史上最高値を一気に更新だ。
フェイスブック(FB)決算:一株利益は3.30ドルで市場予想を上回る
企業概要
フェイスブックは、世界最大級のソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)を運営する。月間アクティブユーザー数は25億人。メッセージ交換、ニュース、写真、ビデオのシェアなどで、ユーザーが互いに交流できる。動画配信サービスWatchは、プレミアムコンテンツのライブラリを構築中で、広告収入や視聴料など収益化を目指す。フェイスブック、インスタグラム、メッセンジャー、ワッツアップ、その他多くのサービスでエコシステムを構成。PCやモバイル端末から利用可能。広告収入が全体の90%以上で、地域別では半分が米国およびカナダ、25%が欧州となっている。粗利益率は80%超、営業利益率は30%以上となっている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(1月-3月期)実績
★売上高・・・前年同期比48%増の261.7億ドル(市場予想は237.2億ドル)
★1株当たり利益(GAAP)・・・3.30ドル(市場予想は2.34ドル)
4月28日引け後発表した1-3月期(第1四半期)決算は売上高と利益が大幅に増加した。
売上高は前年同期比46%増の254億4000万ドル。純利益は95億ドルにほぼ倍増し、1株利益は3.30ドルとなった。アナリスト予想は売上高が237億3000万ドル、純利益が39%増の68億ドル、1株利益は2.35ドルだった。
今後の株価見通し
フェイスブック株は決算発表後の時間外取引で6%余り急伸している。この日の終値ベースでは過去3ヶ月で16%高と、S&P500種指数の10%超の上昇を上回っていた。
4月28日の米株式市場の時間外取引で株価は326ドル台をつけており、上場来高値を上回った。
テラドック・ヘルス(TDOC)決算:一株損失は1.31ドルで市場予想を上回る
企業概要
テラドック・ヘルスは、モバイル機器やインターネット、ビデオ、電話を介して24時間オンデマンド医療を提供するテレヘルスプラットフォームを運営しバーチャル医療サービスを提供している。プラットフォームを通じて、会員は医師やメンタルヘルス専門家のネットワークにアクセスすることができる。各会員から月々受け取るサブスクリプション料が主要な収益源であり、残りの収益は外来会員から受け取るフィーが占めている。雇用主、医療保険、保険制度と提携し、会員にネットワークアクセス・サービスを提供している。最近では、サービスポートフォリオを拡大し、個人への直接的なマーケティングも開始した。会員に医療サービスをリアルタイムに提供する一方で、過剰な医療プランのコストを削減することを事業目的としている。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(1月-3月期)実績
★売上高・・・前年同期比の4.537億ドル(市場予想は4.5192億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・1.31ドルの赤字(市場予想は62セントの赤字)
第2四半期(4-6月期)ガイダンス
★売上高・・・4.95-5.05億ドル(市場予想は4.862億ドル)
2021年度通期ベースガイダンス
★売上高・・・19.7-20.2億ドル(市場予想は19.9億ドル)
第1四半期売上高は予想を上回ったが、調整済みEPS赤字幅が予想の倍以上悪化した。続く第2四半期、及び2021年度通期ベース売上高ガイダンスレンジはともに予想を上回った。
今後の株価見通し
2月に史上最高値を更新してから急落している。以下のチャートの通り、安値である168ドルを下回った場合、一度売っておくのも一手であろう。
ツイッター(TWTR)決算:一株利益は16セントで市場予想を上回る
企業概要
ツイッターは、ショートフォームテキスト(最大280文字)、画像、およびビデオコンテンツのためのオープンソース型配信プラットフォームおよび交流のためのプラットフォームを運営している。ユーザーは、自分の関心のあることについて自身のソーシャルネットワークを作ることができ、それによってインタレスト・グラフが構築される。多くの著名人がツイッターアカウントを利用している。広告収入(売上高の90%を占める)とユーザー・データのライセンス料(同10%)が収益源である。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(1月-3月期)実績
★売上高・・・前年同期比28%増の10.4億ドル(市場予想は10.3億ドル)
★1株当たり利益(調整後)・・・16セント (市場予想は14セント)
売上高は前年同期比28%増の10億3601万ドルと、市場予想(10億3000万ドル)とほぼ一致した。広告収入は32%増の8億9900万ドルだった。毎日利用し、広告も閲覧した利用者数「マネタイザブルDAU」は20%増の1億9900万人で、市場予想(2億人)とほぼ同水準だった。最終損益は6800万ドルの黒字(前年同期は839万ドルの赤字)で、1株利益は0.16ドルと市場予想(0.14ドル)を上回った。
今後の株価見通し
4月29日の米株式市場の時間外取引で急落している。通常取引を前日比0.9%安の65.09ドルで終えた後、終値を9%あまり下回って推移している。4月29日夕に発表した2021年1-3月期決算で売上高や利用者数が市場予想並だった。今後の利用者数などの見通しが慎重だったことが売りを誘った。
決算結果を受け、当面底値模索の動きとなりそうだ。