【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 33,981.57 ▼61.92 (4/26)
NASDAQ: 14,138.78 △121.97 (4/26)
1.概況
米国市場は高安まちまちとなりました。ダウ平均は消費関連株の一角に売りが出て反落となりましたが、ハイテク株に買いが入りS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は続伸し揃って史上最高値を更新しました。ほぼ横ばいでスタートしたダウ平均は朝方に105ドル高まで上昇しましたが、徐々に上げ幅を縮め昼過ぎにマイナスに転じ引けにかけてやや下げ幅を広げると結局61ドル安の33,981ドルで取引を終えています。一方でS&P500株価指数が7ポイント高の4,187ポイントとなり16日に付けた史上最高値(4,185ポイント)を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も121ポイント高の14,138ポイントとなり2月12日に付けた史上最高値(14,095ポイント)を上回っています。
2.経済指標等
3月の米耐久財受注は前月比0.5%増に止まり市場予想を下回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうちエネルギーや一般消費財・サービス、情報技術などの7業種が上げました。一方で生活必需品や公益事業などの4業種が下げ、生活必需品は1%を超える下落となりました。
4.個別銘柄動向
ハイテク株に買いが入るなか半導体株が高く、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が3%余り上げ、マイクロン・テクノロジー(MU)とクアルコム(QCOM)も2%を超える上昇となりました。また、アマゾン・ドット・コム(AMZN)も株式分割を計画していると伝わったことで2%高となっています。さらに決算が市場予想を上回る増収増益となったことでエレベーターのオーチス・ワールドワイド(OTIS)が7%高となったほか、銅先物価格の上昇を受けて鉱山大手のフリーポート・マクモラン(FCX)も7%近く上げています。一方で商品価格の上昇を嫌気して消費関連株の一角に売りが出るなかプロクター・アンド・ギャンブル(PG)が2%安となりダウ平均構成銘柄で下落率トップとなりました。コカ・コーラ(KO)も1%を超える下げとなり、ダウ平均構成銘柄でプロクター・アンド・ギャンブルに次ぐ下落率となっています。
5.為替・金利等
長期金利は変わらずの1.56%となりました。ドル円は108円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国市場でS&P500株価指数とナスダック総合株価指数が史上最高値を更新したこともあって上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が75日移動平均線(昨日時点で29,196円)を引けで上回ることができるかがポイントとなりそうです。また、本日は金融政策に変更はないとみられますが昼頃に日銀の金融政策決定会合の結果が発表される予定です。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)