イルミナ(ILMN)決算:一株利益は1.22ドルで市場予想を上回る
企業概要
イルミナは、生命科学および臨床検査での遺伝物質を分析するためのツールやサービスを提供する。シーケンシングツールと専用消耗品(2019年売上高の約73%)から収益を得ている。ハイスループット技術は、ヒトおよび他の大型生物における全ゲノムシーケンスを可能にする。そのより低いスループットのツールは、ウイルスおよび癌腫瘍スクリーニングのようなより小さなデータ出力を必要とする適用を可能にする。
マイクロアレイ(売上高の10%)も販売しており、消費者および農業用途を中心に低コストで集中的な遺伝子スクリーニングを可能にしている。サービスは売上高の17%を占め、基本的なメンテナンスサービス、臨床検査(非侵襲性出生前、腫瘍学、希少疾患スクリーニングなど)、全ゲノムシーケンスを含む。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★収入・・・前年同期比20%増の9.53億ドル(市場予想は9.01億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)…1.22ドル(市場予想は1.10ドル)
★粗利益率…66.9%(前年同期は70.2%、市場予想は66.9%)
2021年度通期ガイダンス
★収入・・・17-20%増(市場予想は39億ドル)
★1株当たり利益(一部項目を除く)…5.10-5.35ドル(市場予想は5.91ドル)
第4四半期売上高、調整済みEPSは予想を上回った。21年度通期ベース調整済みEPSガイダンスレンジは予想を下回った。
今後の株価見通し
今回の決算結果を受け、更なる上値追いとなろう。
ウォルト・ディズニー(DIS)決算:一株損失は32セントで市場予想を下回る
企業概要
ウォルト・ディズニーは、ミッキー・マウスからルーク・スカイウォーカーまで、世界的に最も有名なキャラクターの著作権を保有している。これらのキャラクターは、世界中のいくつかのディズニーのテーマパークに登場している。ピクサー、マーベル、ルーカスフィルムなどのスタジオの下でライブアクションやアニメ映画を制作し、ESPNやテレビ制作スタジオなどのメディア・ネットワークも運営している。
最近、4つの部門に再編されたが、新たに設立された部門であるダイレクト・トゥ・コンシューマー&インターナショナル部門には、2つの公表されたOTTサービス、ESPN+およびディズニーSVODサービスが含まれる。また、パーク&リゾート部門とコンシューマープロダクツ部門が統合された。メディア・ネットワーク部門には、米国のケーブル・チャンネルおよびABCが含まれる。スタジオ・エンターテインメント部門は映画制作資産を保有している。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第1四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・前年同期比23%減の162.5億ドル(市場予想は159.1億ドル)
★1株当たり損益(一部項目を除く)・・・32セント(市場予想は38セントの赤字)
★営業利益
○メディア・エンターテイメント配給部門・・・前年同期比1.6%減の14.5億ドル
○パーク・リゾーツ・消費者向け商品部門・・・1.19億ドルの赤字
★ディズニー+(プラス)利用者数… 9490万人 (市場予想は9070万人)
10-12月期の売上高は前年同期比22%減の162億4900万ドルと、市場予想(159億1000万ドル)を上回った。動画配信サービス「ディズニー+」などを含む動画配信部門が73%増となったことが寄与した。新型コロナウイルスの影響で営業を制限されているテーマパークなどの部門は53%減だった。
純利益は前年同期比99%減の2900万ドルだった。特別項目を除く1株損益は0.32ドルの黒字と市場予想(0.34ドルの赤字)から一転して黒字を確保した。
今後の株価見通し
今後焦点になるのは、コロナ感染への対策をしながらテーマパークなどを「再開」をいかに進めていくかだ。ストリーミング事業が申し分なかった好決算を受け、更なる上値追いが期待できよう。
エクスペディア(EXPE)決算:一株損失は2.64ドルで市場予想を上回る
企業概要
エクスペディア・グループは、予約取扱高でみた世界最大級のオンライン旅行会社である。2019年度の売上高構成は、宿泊が70%、航空券が7%、レンタカー、船旅、現地でのサービスやアクティビティ、その他が14%、広告が9%となっている。
エクスペディア・ドットコム、ホテルズ・ドットコム、トラベロシティ、オービッツ、ウォティフ、エジェンシア、ヴァーボなどのブランドを展開。また、トリバゴを買収しメタサーチの分野にも進出。売上高および利益のほとんどがオンライン予約の取引手数料によるものである。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(11-1月期)実績
★売上高・・・前年同期比67%減の9.2億ドル(市場予想は11.1億ドル)
★1株当たり損益(調整後)・・・2.64ドルの赤字(市場予想は2.06ドルの赤字)
★調整済EBITDA・・・1.6億ドルの赤字(市場予想は5630万ドルの赤字)
第3四半期売上高は予想を下回った。調整済みEPSの赤字幅は予想より悪化した。
今後の株価見通し
決算日引け後の時間外取引では、2%弱下落しているが、更なる上値追いとなりそうだ。
クラウドフレア(NET)決算:一株損失は2セントで市場予想を下回る
企業概要
クラウドフレアは、米国を拠点としてソフトウェア事業を展開している。企業にさまざまなネットワーク・サービスを提供するクラウドベースのプラットフォームを構築している。製品には、Argo Smart Routing、Load Balancing、Web Optimizations、Cloudflare Access、Cloudflare Spectrumなどがある。
出所:銘柄スカウター米国株、Morningstar, Inc.
第4四半期(10月-12月期)実績
★売上高・・・1.259億ドル(市場予想は1.1837億ドル)
★調整済みEPS・・・2セントの赤字(市場予想は3セントの赤字)
第1四半期(1月-3月期)ガイダンス
★売上高…1.3-1.31億ドル(市場予想は1.258億ドル)
★調整済みEPS・・・3-2セントの赤字(市場予想は3セントの赤字)
2021年度通期ガイダンス
★売上高…5.89-5.93億ドル(市場予想は5.675億ドル)
★調整済みEPS・・・9-8セントの赤字(市場予想は9セントの赤字)
実績のみならず、続く四半期ガイダンスレンジ、20年度通期ベースガイダンスレンジも、売上高、調整済みEPSに関して全て予想を上回った。決算発表日引け後の時間外取引では、7%程度下落している。
今後の株価見通し
決算発表を受け、85ドル台で推移している。ただし、しばらく値固めした後、更なる上値追いとなろう。