【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,176.01 ▼12.37 (1/21)
NASDAQ: 13,530.92 △73.67 (1/21)
1.概況
米国市場は小幅に高安まちまちとなりました。ダウ平均は景気敏感株に売りが出て3日ぶりに反落となりましたが、ハイテク株に買いが入りS&P500株価指数とナスダック総合株価指数は3日続伸となり史上最高値を更新しました。ダウ平均は9ドル高でスタートするとまもなくして83ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めると昼過ぎには67ドル安まで下落しました。その後持ち直すとプラスに転じたダウ平均ですが引けにかけて上げ幅を縮めると下落に転じ結局12ドル安の31,176ドルで取引を終えています。
一方でS&P500株価指数が1ポイント高の3,853ポイントとなり前日に続いて史上最高値を更新したほか、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も73ポイント高の13,530ポイントとなりこちらも前日に続いて史上最高値を更新しています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週から2万6000件減の90万件となり市場予想を上回る改善となりました。2020年12月の米住宅着工件数も年率換算で前月比5.8%増の166万9000戸となり市場予想を上回りました。1月の米フィラデルフィア連銀製造業景況指数も26.5と前月から上昇し市場予想を上回っています。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、エネルギーが3%を超える下落となったほか、素材と金融も1%以上下げました。一方で情報技術と一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスの3業種が上げ、情報技術は1%を超える上昇となりました。
4.個別銘柄動向
取引終了後に決算発表を控えたインテル(INTC)が決算への期待から6%以上上げダウ平均構成銘柄で上昇率トップとなりました。また、アップル(AAPL)も目標株価の引き上げを受けて3%を超える上昇となり、ダウ平均構成銘柄でインテルに次ぐ上昇率となっています。決算で1株利益が市場予想を上回ったトラベラーズ(TRV)も2%を上回る上昇となりました。さらに半導体株が高く、アドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とエヌビディア(NVDA)が3%を超える上昇となったほか、マイクロン・テクノロジー(MU)も2%近く上げています。一方で投資判断の引き下げを受けてシェブロン(CVX)が3%以上下げダウ平均構成銘柄で下落率トップとなっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.02%高い1.10%となりました。ドル円は103円台半ば近辺で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は昨日の米国市場が小幅に高安まちまちとなり新たな買い材料になりにくいことから軟調なスタートが予想されます。高値を更新した後で利益確定の売りが出やすいなかで日経平均が底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)