【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 30,930.52  △116.26 (1/19)
NASDAQ: 13,197.18  △198.68 (1/19)

1.概況

米国市場はイエレン次期財務長官が指名承認の公聴会で追加の経済対策について積極的に取り組むと述べたことや、法人増税について目先は増税に焦点を当てていないと述べたことが好感され反発しました。ダウ平均は73ドル高でスタートすると直後に272ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず昼前には50ドル高まで上げ幅を縮めました。しかし、午後に入って持ち直すと結局116ドル高の30,930ドルで取引を終え4日ぶりに反発となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も198ポイント高の13,197ポイントとなり3日ぶりに反発となりました。

2.経済指標等

主要な経済指標の発表はありませんでした。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が上げ、エネルギーが2%余り上昇したほか、コミュニケーション・サービスも2%近く上げました。また、情報技術も1%以上上昇しています。一方で不動産と生活必需品、公益事業の3業種が下げています。

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄では投資判断の引き上げを受けてアメリカン・エキスプレス(AXP)が4%近く上げたほか、ボーイング(BA)も2度の墜落事故を起こした737MAXの運航禁止をカナダ当局が解除すると発表したことで3%を超える上昇となりました。また、シェブロン(CVX)とスリーエム(MMM)も2%以上上げています。一方でゴールドマン・サックス(GS)が2%を上回る下落となり、ウォルグリーンズ・ブーツ・アライアンス(WBA)とナイキ(NKE)も1%以上下げています。

ダウ平均構成銘柄以外では、ゼネラル・モーターズ(GM)が10%近く上げました。子会社で自動運転車を手掛けるクルーズがマイクロソフト(MSFT)と技術開発で提携すると発表したことが好感されました。バイオ製薬のギリアド・サイエンシズ(GILD)も投資判断と目標株価の引き上げを受けて6%近く上昇し、フェイスブック(FB)も投資判断の引き上げを受けて4%近く上げています。さらに取引終了後に決算を発表した動画配信のネットフリックス(NFLX)は世界の有料契約者数が会社予想と市場予想を大幅に上回ったこともあり時間外で大きく上げています。

5.為替・金利等

長期金利は0.01%高い1.09%となりました。ドル円は103円台後半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が14日に付けた昨年来高値(28,698円)を引けで上回ることができるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)