【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 31,041.13 △211.73 (1/7)
NASDAQ: 13,067.48 △326.69 (1/7)
1.概況
米国市場は民主党が大統領と上下両院の過半数を握るブルーウエーブが実現したことで大型の追加経済対策が実施されると期待が高まり上昇し、主要3指数が揃って史上最高値を更新しました。71ドル高でスタートしたダウ平均は昼前に364ドル高まで上昇するとその後上げ幅を縮めましたが、その後も堅調に推移すると結局211ドル高の31,041ドルと3日続伸となり前日に続いて史上最高値を更新しています。
また、S&P500株価指数も55ポイント高の3,803ポイントとこちらも3日続伸となり昨年末に付けた史上最高値(3,756ポイント)を更新しています。さらにハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も326ポイント高の13,067ポイントと反発し昨年の12月28日に付けた史上最高値(12,899ポイント)を上回っています。
2.経済指標等
先週一週間の米新規失業保険申請件数は前週比3000件減の78万7000件となり悪化を見込んでいた市場予想に反して改善しました。2020年12月の米ISM非製造業景況感指数も57.2と前月から上昇し市場予想を上回っています。また、2020年11月の米貿易収支の赤字額は前月比8.0%増の681億4200万ドルとなり、赤字額は2006年8月以来14年3カ月ぶりの高水準となりました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は全11業種のうち9業種が上げ、情報技術が2%を超える上昇となったほか、一般消費財・サービスも2%近く上げました。一方で公益事業と生活必需品の2業種が下げ、公益事業は1%以上下落しました。
4.個別銘柄動向
前日に金利上昇を嫌気して売られたハイテク株に買い戻しが入りアップル(AAPL)が3%を超える上昇となったほか、マイクロソフト(MSFT)も3%近く上げました。半導体株も高くアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)とエヌビディア(NVDA)が5%以上上げ、クアルコム(QCOM)も3%近く上げています。また、長期金利の上昇が続くなか投資判断と目標株価の引き上げを受けてJPモルガン・チェース(JPM)が3%以上上げたうえ、バンク・オブ・アメリカ(BAC)やウェルズ・ファーゴ(WFC)、ゴールドマン・サックス(GS)も2%を超える上昇となっています。さらに投資判断と目標株価の引き上げを受けて電気自動車のテスラ(TSLA)も8%近く上げました。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い1.08%となりました。ドル円は円安に振れ103円台後半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株高を受けて上昇してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が昨年の12月29日に付けた昨年来高値(27,568円)を引けで上回れるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)