【米国株式市場】ニューヨーク市場
NYダウ: 28,195.42 ▼410.89 (10/19)
NASDAQ: 11,478.88 ▼192.67 (10/19)
1.概況
米国市場は経済対策への期待が後退し下落しました。ダウ平均は追加の経済対策で与野党が何らかの合意に至るとの期待から27ドル高でスタートすると取引開始直後に105ドル高まで上昇しましたが、上げ幅を縮めまもなくして下落に転じると米紙が交渉は成立しそうにみえないと報じると下げ幅を広げる展開となりました。引けにかけて一段安となり一時466ドル安まで下落する場面もあったダウ平均は結局410ドル安の28,195ドルで取引を終え反落となっています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も192ポイント安の11,478ポイントとなり5日続落となりました。
2.経済指標等
10月の全米住宅建設業協会(NAHB)住宅市場指数は85と前月から上昇し市場予想も上回りました。
3.業種別動向
業種別S&P500株価指数は11業種全てが下げました。そのなかでもエネルギーが2%余り下落したほか、情報技術とコミュニケーション・サービスも2%近く下げています。
4.個別銘柄動向
ダウ平均構成銘柄は30銘柄中29銘柄が下げました。そのなかでもアップル(AAPL)とジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)、マイクロソフト(MSFT)、アメリカン・エキスプレス(AXP)、シェブロン(CVX)、シスコシステムズ(CSCO)、アムジェン(AMGN)、ウォルト・ディズニー(DIS)が2%以上下げています。一方で競争力が低いNAND型フラッシュメモリー事業を韓国のSKハイニックスに売却する方向と伝わったインテル(INTC)が小幅に上昇しています。
また、ダウ平均構成銘柄以外では、インテルのNAND型フラッシュメモリー事業売却報道を受けて競争が減り価格競争が和らぐとの見方から半導体メモリーを手掛けるマイクロン・テクノロジー(MU)やウエスタンデジタル(WDC)が買われました。マイクロン・テクノロジーが2%近く上げ、ウエスタンデジタルは8%近く上昇しています。アマゾン・ドット・コム(AMZN)は2020年のプライムデーの売上高が過去最高ではなかったようだとの指摘を受けて2%安となっています。
5.為替・金利等
長期金利は0.03%高い0.77%となりました。ドル円は105円台前半で推移しています。
VIEW POINT: 今日の視点
本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円を維持できるかがポイントとなりそうです。
(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)