【米国株式市場】ニューヨーク市場

NYダウ: 28,514.00  ▼165.81 (10/14)
NASDAQ: 11,768.73  ▼95.17 (10/14)

1.概況

米国市場はムニューシン米財務長官が追加の経済対策で選挙前に何らかの合意に至るのは難しいとの考えを示したと伝わったことで経済対策の早期成立は困難との見方が強まり続落となりました。ダウ平均は51ドル高でスタートすると112ドル高まで上昇しましたが、買いが続かず上げ幅を縮めるとムニューシン米財務長官の発言が伝わったことでマイナスに転じ昼過ぎに218ドル安まで下落しました。その後やや持ち直したダウ平均ですが結局165ドル安の28,514ドルで取引を終えています。また、ハイテク株比率が高いナスダック総合株価指数も95ポイント安の11,768ポイントとなりました。

2.経済指標等

9月の米卸売物価指数(PPI)は前月比0.4%上昇し市場予想も上回りました。

3.業種別動向

業種別S&P500株価指数は全11業種のうち8業種が下げ、一般消費財・サービスとコミュニケーション・サービス、不動産、金融が1%以上下落しました。一方で資本財・サービスと素材、エネルギーの3業種が上げています。 

4.個別銘柄動向

ダウ平均構成銘柄ではダウ(DOW)が2%近く上げたほか、ハネウェル・インターナショナル(HON)とスリーエム(MMM)も1%以上上げました。一方でユナイテッドヘルス・グループ(UNH)が3%近く下げ、セールスフォース・ドットコム(CRM)とウォルト・ディズニー(DIS)も2%近く下落しています。ダウ平均構成銘柄以外では、バンク・オブ・アメリカ(BAC)が決算で売上高に当たる純営業収益が市場予想を下回ったことで5%以上下げました。ウェルズ・ファーゴ(WFC)も決算が市場予想を下回ったことで6%安となっています。電気自動車のテスラ(TSLA)は目標株価の引き上げを受けて3%以上上げています。

5.為替・金利等

長期金利は変わらずの0.72%となりました。ドル円は105円台前半で推移しています。

VIEW POINT: 今日の視点

本日の日本市場は米国株安を受けて下落してのスタートが予想されます。こうしたなか日経平均が節目の23,500円を前に下げ渋り底堅さをみせるかがポイントとなりそうです。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)