先週から今週初めにかけての日経平均株価は、配当落ちも即日で埋めるなど先高期待が高まる展開となっています。しかしながら、株価水準は切り上がっているものの、その後すっきりと上放れる展開にはなっていません。
また今週、新たな窓が発生しており、この窓についても一緒に考えたいと思います。
前回の振り返り
まず、前回を振り返っておきましょう。前回コラムでは「上値が重たくなってくると、25日移動平均線を下回ることが懸念されることに加え、前回指摘したSQ値(23,272円88銭)を下回ることも警戒されそうです」としました。こちらの指摘の通り、9月24日の下落で25日移動平均線に加えSQ値も下回ったことから、9月9日に発生した窓を埋める結果となりました。
ただ、そのあと売り込む動きは見られませんでしたので、9月9日に発生した窓がコモンギャップ(=普通の窓)であったことが確認されたのではないでしょうか。
そうしたなか、窓を埋めた翌営業日の9月25日以降、反発に転じているのが分かります。
新たな窓の発生について
また、今週月曜日(9月28日)には新たな窓が発生してSQ値を再び上回ると同時に、前回注意するように指摘した配当落ち分(推計142円)も即日で埋める結果となっています。さらに9月14日の取引時間中の高値も9月29日の取引時間中の高値で更新しました。
このように、株価水準は少しずつ切り上がっているものの、すっきりと上放れることができておらず、今回発生した窓もコモンギャップ(=普通の窓)と考えられます。そのため、近い将来にこの窓を埋めることが視野に入ってくるのではないかと思われます。
今後の動向について
続いて、今後の展開についてです。仮に近い将来、今回発生した窓を埋める可能性があると判断される場合、9月29日の終値で23,500円台を回復しているものの、一本調子で株価が上昇する可能性は低いと考えられます。
そのような場合、高値掴みを避けたり、売りそびれたりすることがないよう、日々の値動きに注意する必要が出てくるのではないでしょうか。
一方で、新たに上方向に窓が発生した場合、もち合いを上放れることも考えられますが、この窓がエグゾーションギャップ(=消耗した窓)である可能性もありますので、窓の種類が判断できてから売買を行うようにしたいところです。