2024年も残り4営業日、トレンドレス状態が続くか?
海外市場はクリスマスで12月25日から休場となる国が多く、国内株の売買も減少することが見込まれます。こうした状況から、日経平均株価の方向感のない値動きが続くことも予想されます。
そうしたなか10月以降の株価動向を振り返ると、方向感のない値動きの原因が見られます。それは、5日移動平均線を上回っても5日移動平均線上を維持できず、直ぐに割り込んでしまうといった値動きを繰り返していることです。
5日移動平均線を上回ると4万円手前で押し返され、5日移動平均線を割り込むと75日移動平均線辺りまで下落するものの、75日移動平均線でサポートされるとともに反発するといった上下動を繰り返しており、一定のレンジ内での値動きとなっているのです。
過去の経験則では、こうしたレンジ内での値動きから形成されるもち合いが発生したとき、その期間が長くなればなるほど、発生したトレンドに勢いがつくことが知られています。しかし、上下どちらに放れるかは取引参加者も予想できないために、株価が4万円から75日移動平均線あたりまでのレンジ内での値動きになっているのではないかと思われます。
ただ、こうした値動きが続くと、株価を見るのをやめてしまい、動き出してから気づくといったことが多々あります。発生したトレンドと逆のポジションを持っている投資家は損失が発生したり、拡大したりすることが考えられるため、ほったらかしで年末年始を迎えるのは避けた方がよいでしょう。
そのため、動かない状態が続いても毎日の株価チェックを欠かさないことと、トレンドの発生が確認できたら直ぐに売買を行うことができるような状態であることが望ましいのではないでしょうか。
また、上下の価格のどの水準を超えたら買い注文を入れるであるとか、売り注文を入れるであるとか、ある程度の目安を決めておくことも重要です。テクニカル分析では、一定の値幅でレンジ相場が続いた場合、レンジの上限を突破したら買い、下限を下抜いたら売り、と判断するとともに、あらかじめそれらの目安となる水準で逆指値などの注文をセットしておくというのがその対処法になります。

モメンタムも方向性を欠く展開だが、ポイントは?
続いて、上昇と下落の勢いを教えてくれるモメンタムについてです。モメンタムとその移動平均線であるシグナルも、上昇と下落の勢いの判断の分かれ目となる0ラインを挟んだ上下の変動となっています。
そのため、こちらも株価と同様に上限と下限のどちらかをブレイクして維持することができるまで、大きな勢いが発生していないと判断し、レンジ内での値動きが続くことを想定して売買を考える必要があると思われます。その一方で、上限や下限をブレイクして維持するようなら、トレンド発生のサインとなることが考えられるため、見逃さないようにしましょう。
2024年もあと4営業日となりましたが、動かないと決めつけてほったらかしにすると、国内が休みの間の海外市場の値動きに振り回されることも考えられます。ポジションを大きくしたまま年末年始を迎えて慌てることがないようにしたいところです。