今週も日経平均は、高値を更新しても上放れることができずに押し返される状態が続いており、すっきりと上抜けできない状態となっています。

では、前回の株価推移を振り返りながら、まだ埋まっていない窓を埋めるのかどうかを考えていきたいと思います。

【図表】日経平均株価(日足)
出所:i-chartより株式会社インベストラスト作成
※赤丸=埋まっていない窓

先週の振り返り

では、先週の値動きについて振り返りたいと思います。

前回コラムでは、「9月15日の終値で上向きの5日移動平均線上を維持しています。このまま戻りを試す展開が考えられる反面、9月9日を挟んで前後にあけた窓を埋めることになるのかどうかも気になるところです」としました。

そうしたところ、週末にかけて株価水準が切り下がると同時に5日移動平均線を下回り、5日移動平均線が下向きに変化して上値の抵抗になっているのが分かります。

このように上値が重たくなってくると、25日移動平均線を下回ることが懸念されることに加え、前回指摘したSQ値(23,272円88銭)を下回ることも警戒されそうです。

4連休明けの窓の動向は?

それでは、今後の動向について早速考えてみましょう。仮にSQ値と25日移動平均線を同時に終値で下回って戻せない状態が続くようですと、5日移動平均線と25日移動平均線のデッドクロスが発生することになります。

また、すぐ下に位置している75日移動平均線に接近することも視野に入りそうです。そうなりますと、前述の9月9日にあけた窓を埋めることが考えられるのではないでしょうか。

仮に窓を埋めたあと、75日移動平均線で下げ止まることができれば、5日移動平均線と25日移動平均線のデッドクロスが発生したあとでも反発することが期待されます。その反面、75日移動平均線上を維持できないようですと、8月28日の安値に接近することも考えられそうです。

配当落ち後の値動きに要注意

そうしたなか、今週末にどの価格水準で終えたとしても、来週には注意しなければならいポイントがあります。それは、配当落ち後の株価動向です。

市場の推計では、日経平均の配当分は140円前後とみられており、9月28日の終値からこの価格が差し引かれて9月29日の取引が始まります。

そのため、仮に横ばいでスタートしても、自動的にこの配当分が差し引かれ、チャート上の株価もそのまま値下がりして始まることになってしまうのです。また、下落して戻せないようですと、8月7日と11日にあけた窓を埋めることも視野に入るかもしれません。

こうした状況を考えますと、9月28日の終値の水準が25日移動平均線上なのか、下回っているのか、あるいは75日移動平均線上なのか、下回っているのかが、翌営業日(9月29日)以降の株価動向を考えますと、とても重要になると思われます。

一方、配当分が差し引かれた後でも大幅反発してスタートしたり、25日移動平均線上を維持したり、割り込んでも75日移動平均線上で維持したりするようですと、もち合いが継続することになるのではないかと思われます。

ですので、今週末から来週9月28日にかけての値動きに注意し、まだ埋まっていない窓を埋めることになるのかを考えながら売買するようにしたいところです。