東京市場まとめ
1.概況
本日の日本市場は上昇しました。日経平均は7円安の22,913円とほぼ横ばいで寄り付くと9時40分前に57円安の22,862円まで下落しましたが、下げ渋ると10時10分頃から買いが優勢となり11時20分過ぎには92円高の23,012円まで上昇し、76円高の22,996円で前場を終えました。71円高でスタートした後場の日経平均は13時20分前に2円高まで弱含みましたが、下落に転じることなく踏み止まるとその後やや戻し結局65円高の22,985円で取引を終えています。
こうしたなか新興市場も堅調で東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均が揃って上昇しています。また、本日も薄商いで東証1部の売買代金は1兆5397億円に止まっています。
2.個別銘柄等
ゲーム関連銘柄に上昇するものがみられました。任天堂(7974)が4.8%高となり先週末に続いて年初来高値を更新し東証1部で売買代金トップとなりました。また、スクウェア・エニックス・ホールディングス(9684)が3.0%高となり年初来高値を更新したほか、バンダイナムコホールディングス(7832)も1.5%高と堅調でした。そのほか材料が出たところでは、国内大手証券が目標株価を引き上げたことでワコム(6727)が12.0%高と急伸しこちらも年初来高値を付けています。
一方でリソー教育(4714)が3.8%安となりました。配当可能な金額を上回って配当していたことが7月に発覚したことを受けての再発防止策の提言を踏まえ四半期配当について再発防止策が完了するまで慎重に行うべきとの結論に至ったとして第2四半期と第3四半期の配当を見送ると発表したことが嫌気されました。一時は売りがかさみ6.4%安まで下落する場面もありました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均は先週末の米国市場でS&P500株価指数とナスダック総合株価指数が揃って史上最高値を更新したことで65円高となりました。しかし、節目の23,000円を小幅に上回ったところで上値が伸びむと引けで23,000円を回復することができませんでした。そのため上げ幅を大きく縮め小幅高に止まった先週末に続いて上値の重さが意識されそうです。今週は27日-28日にカンザスシティ地区連銀が主催する経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を控えていることから様子見になりやすいともいえますが、そうしたなかで日経平均が23,000円を回復できるかが引き続きポイントとなりそうです。
なお、ジャクソンホール会議では27日にパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が講演を行う予定で、9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で導入が決まるかもしれないフォワード・ガイダンスについて示唆があるかが注目されます。
( マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之 )