マーケットは世間と少し遅れてお盆過ぎから夏休み入りしたかのようである。商いも低調で相場の方向感もはっきりしない。今週も一段と手掛かり材料難で模様眺めの展開か。27-28日にカンザスシティ地区連銀が主催する経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)を控えていることも余計に様子見のエクスキューズにされやすい。「ジャクソンホールを見定めたい」とかなんとか。「見定めて」どうする?と突っ込みたくなる。今年はオンライン開催となり、会議はこれまで非公開だったが、今年はインターネットで一般にも公開される。だから確かに例年以上に市場の注目を集めやすいという面はあるかもしれない。

今年のジャクソンホールのテーマは「今後10年間の指針――金融政策への示唆」。パウエル議長が初日に講演する。市場の注目は9月のFOMCで導入が決まるかもしれない「フォワード・ガイダンス」の示唆だ。パウエル議長は具体的な手法に言及するか?その内容次第でマーケットの反応は変わってくる。今週最大のヤマ場である。

ジャクソンホール待ちということもあって主力株は週後半まで手掛けづらい反面、物色の矛先は値動きのよい新興市場に向かうだろう。先週末、東証マザーズ指数は反発し2018年6月以来の高値を更新した。マザーズ市場全体の売買代金は概算で2765億8200万円と5月下旬以来の高水準だった。大商いで高値を抜いた勢いは今週も続きそうだ。

今週の予想レンジは2万2700円~2万3300円とする。下値は25日移動平均がサポートになるだろう。