英ポンド/円 (129.30〜136.00) 7月16日〜7月22日まで

アナリシス:

皆さん、こんにちは!連日、新型コロナウイルス感染者数の増加で、国内外において新型コロナウイルスの感染に対する考え方が変わってきたような気がします。感染者数は増えているものの、死者数が増えなければ問題ないのではないかという意見もあります。

日本の国内世論を見ると、緊急事態宣言後、7月9日ころから一気に感染者数が増加しており、再び自粛方向に行くのか、それとも経済を優先して自粛を最小限に抑えるのかという議論が交わされています。

オーストラリアのビクトリア州では再びロックダウンが実施され、規制が厳しくなっていますし、アメリカでも感染が拡大しているテキサス州やフロリダ州における経済活動は引き続き制限されています。トランプ米大統領も初めて公の場でマスクをしている姿が報道されました。また、WSJとNBCによる米大統領選の調査では、バイデン氏の支持率は51%、トランプ氏の支持率は40%と、11ポイント差に開いたと報じられています。

このような状況下ですが、7月に入ってからのNYダウ、SP500などの株価指数は強気の動きとなっています。レンジ内でも、しっかりと上昇しています。加えて、ゴールドの価格も上昇中。現在は株高に加え、金価格も上がっています。市場参加者が新型コロナウイルスの収束後は株価上昇という単純な期待感に加え、安全資産と見られる金への投資も合わせて行っているように伺えます。

米ワシントン大学の研究グループの発表によると、世界の人口は2064年にピークに達し、2100年頃にはピーク時97億人に対して88億人に減少するとの予測を出しています。

他方、英国では、7月13日に2021年からのEUとの輸出入や運送業者に対する国境での関税手続きの計画書が公表されました。現在これらの手続きはEU域内ですので手続き不要ですが、2021年1月1日からは、この計画書に基づいた手続きが必要となり、こうした業務を行う通関代理人が現在の人数では足りないのではないかと懸念されています。

このようなニュースがある中、英ポンドの動きは動意が薄く、日足はトレンドレス状態。EUとの交渉も進展はなく、あまり大きく動かない状況です。7月から8月にかけては引き続き乏しい動きが想定されます。

向こう1週間の重要指標です。

7月16日(木)
20:45 EUR・ECB政策金利
21:30 EUR・ラガルドECB総裁定例記者会見
21:30 米・小売売上高

7月17日(金)
18:00 EUR・消費者物価指数
19:00 英・ベイリーBOE総裁発言

7月20日(月) 
8:50 日・日銀金融政策決定会合議事要旨

7月21日(火) 
8:30 日・全国消費者物価指数

それでは、月足チャートです。

【図表1】英ポンド/円(月足)
出所:筆者作成

月足トレンドレス中段。先月は陰線終わり。レンジ幅は−2σからミドル付近。月足レベルでのエントリー根拠はありません。

続いて、週足チャートです。

【図表2】英ポンド/円(週足)
出所:筆者作成

トレンドレス中段。一旦上昇して、下落したあと、方向感がない状態です。

次に日足チャートです。

【図表3】英ポンド/円(日足)
出所:筆者作成

トレンドレス中段。レンジ幅は±2σが妥当な見方。バンドがスクイーズしてきてボラも低い状態です。

最後に4時間足です。

【図表4】英ポンド/円(4時間足)
出所:筆者作成

トレンドレス下段。134.30ラインを下に割ると短期ダウントレンド開始と想定します。

上記の分析からエントリーポイントとして、

予想レンジ:(129.30〜136.00)          

メインストラテジー:

買いをするなら
・134.20〜40の4時間足トレンドレス下段から逆張りエントリー。
・131.50〜80の日足トレンドレス下段から逆張りエントリー。
・135.90を上にブレイクしたら短期足を使って押し目でエントリー。

売りをするなら
・135.20〜60の4時間足トレンドレス逆張りでエントリー。
・135.70〜90の日足トレンドレス逆張りでエントリー。
・134.30を4時間足実体で下に割ったら、ダウントレンドと認識して短期足の戻り目でエントリー。