東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場は後場にプラスに転じ5日続伸となりました。日経平均は82円安の22,613円で寄り付くと直後に132円安の22,563円まで下げ幅を広げましたが持ち直すと78円安の22,616円で前場を終えました。さらに下げ幅を縮め16円安でスタートした後場はまもなくしてプラスに転じると引けにかけて一段高となり引け間際に170円高の22,865円まで上昇し本日の高値を付けました。結局、日経平均は167円高の22,863円とほぼ高値引けで取引を終えています。

こうしたなか新興市場も堅調で東証マザーズ指数と日経ジャスダック平均がともに3日ぶりに反発となっています。

2.個別銘柄等

昨日の米国市場でアメリカン航空グループ(AAL)が7月から国内線の便数を大幅に増やすと発表し急伸した流れを引き継いで日本市場では日本航空(9201)とANAホールディングス(9202)が大幅高となりました。日本航空が9.7%高、ANAホールディングスが7.1%高となっています。

また、欧州中央銀行(ECB)が理事会で3月に新設した資産買い取り枠の拡大を決定しドイツで長期債が売られ米国債にもその売りが波及し米長期金利が上昇したことを受けて運用環境が改善するとの期待から生保株が買われました。第一生命ホールディングス(8750)が6.8%高、T&Dホールディングス(8795)が5.0%高となっています。

さらにアルプスアルパイン(6770)が5月8日の本決算発表時に未定としていた2021年3月期の業績予想を発表して買われました。新型コロナウイルスの感染の広がりで苦戦する車載向けを堅調なスマホ向けで補い最終損益が前期の40億円の赤字から30億円の黒字に転換する見通しを発表し8.9%高となりました。

一方で昨日の取引終了後に第1四半期の決算を発表したピジョン(7956)が通期の業績予想を中国からの訪日客需要が減少する影響などが避けられないとして下方修正したことで3.9%安となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は続伸となりました。前場は一時130円余り下げるなど軟調に推移しました。先週に1,500円近く上昇し、今週も昨日までに800円以上上昇した後で上昇一服も当然だと思われましたが、下げ幅を広げてもおかしくない状況で下げ渋り底堅さをみせたことで後場に入りプラスに転じました。ほぼ高値引けと力強い終わりとなったことで来週以降の展開に期待が膨らみますが、依然として25日移動平均線との乖離率が9.4%と大きいことから引き続き乖離率10%を意識しながらの展開となりそうです。

なお、今晩は日本時間の21時30分に5月の米雇用統計が発表されます。非農業部門雇用者数は4月の2053.7万人減から800万人減へと改善が見込まれるものの、失業率は14.7%から19.5%まで上昇するとみられています。マーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)