東京市場まとめ

1.概況

本日の日本市場は米国株安を受けて続落となりました。日経平均は225円安の20,140円で寄り付くと取引開始から10分余りで310円安の20,056円まで下落しましたが、20,000円を前に下げ渋ると徐々に下げ幅を縮める展開となりました。前場を155円安の20,210円で終えた日経平均は146円安で後場の取引をスタートさせると14時40分に36円安の20,329円まで下げ幅を縮めました。その後引けにかけて下げ幅をやや広げた日経平均は結局99円安の20,267円で取引を終えています。一方で新興市場は堅調で東証マザーズ指数が3日続伸となったほか、日経ジャスダック平均も5日続伸となっています。

2.個別銘柄等

昨日の取引終了後に決算を発表した銘柄のなかで上昇が目立ったのがNEC(6701)で、2020年3月期の営業利益が前の期に比べて2.2倍となったうえ、2021年3月期の営業利益も前期比17.5%増と二桁の増益となる見通しを発表したことで6.5%高となりました。また、2020年3月期は25.9%の営業減益となったものの、2021年3月期に1.2%増となる営業増益の業績予想を発表したダイフク(6383)も6.6%高となっています。さらに手元のキャッシュ確保を重視し自社株買いを見送る企業も多いなかジーエス・ユアサ コーポレーション(6674)は100万株を上限とした自社株買いを発表したことで4.8%高となっています。

一方で2020年3月期の業績予想を下方修正し35億円の赤字と最終損益が14年ぶりの赤字転落の見通しとなったコニカミノルタ(4902)が5.9%安となりました。第1四半期の営業利益が83.3%減と大幅な減益となり通期の見通しを一旦取り下げた資生堂(4911)も4.2%安となっています。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日経平均は米国株安を受けて続落となりました。しかし、一時は300円以上下落し一目均衡表の雲の上限(20,237円)を下回りましたが、20,000円を前に底堅さをみせると切り返し雲を上回って引けています。したがって半値戻しを達成した堅調な地合いは引き続き維持されているといえそうです。なお、15時にソニー(6758)が決算を発表しています。2020年3月期の営業利益は前期比5.5%減の8455億円となり、2021年3月期の業績予想については未定としています。明日のマーケットの反応が注目されます。

(マネックス証券 シニア・マーケット・アナリスト 金山 敏之)