「共感」が良いコミュニケーションに欠かせない

こんにちは。プロコーチの三升谷真秀です。

さて、前回のコラムで、「周りの声を自分の声より大切にしたり、他人の意見を自分のものとして鵜呑みにしたりしてしまうのであれば、それは決して幸せな人生とは言えないのでは」と書きました。

それは事実なのですが、お伝えしておきたいのは、だからと言って、自分の意見を周りに押しつけて、闘うことをお勧めしているのではありません(笑)。

この地球には、多種多様な個性の人間が生きています。意見を伝え合うことは大切ですが、「共感」することも良いコミュニケーションには欠かせません。

前回もご説明したコミュニケーションの構造分析(ACS※)には、この「共感性」を見る尺度があります。「共感性」とは、「相手の感情にどれだけ寄り添え、共感できるかを見る」ものです。これは男性より女性の方が、点数が高めに出やすい尺度です。

女性があまりロジカルではない会話で盛り上がっているのを見たことはありませんか?女子会やママ友の雑談など。彼女たちは「共感性」があるから会話が続いていくのです。「共感性」が低いと、例えば会話はこんな風になります。

女性:いいお天気!気持ちいいわね!
男性:うん。でも明日からは雨になるらしいよ。

共感して欲しくて言っているのに、水を差すような感じになる会話をしているのが分かりますか?

もし自分の「共感性」が低かったら

共感性の低さというのは、親しく付き合わないとわからないことが多いかもしれませんが、もしあなたが会話上手で、にこやかで、交流性が高いのに、人間関係が長く続かないのだとしたら、もしかしたら共感性に何か関係があるのかもしれません。

もしご自身の共感性が低いと分かっているのであれば、まずは相手の言うことに対して「いいね!」と共感するところから始めてみましょう。さらに「そのいいところは〜」と言って、相手の意見のいいところまで伝えられたらしめたものです。

相手の意見に100%同意する必要はありません。相手の言っている意見の一部のどこかに共感して伝えてみる練習をしてみましょう。そして「さらに〜したらどうだろうか?」と自分の意見をさりげなく入れておくのもお忘れなく。

また相手にわかってもらいたいからといって、自分の正しさを証明しようとして、あの手この手で説明しても、コミュニケーションは決して上手くはいきませんよ。

それは「尊重性」という尺度に関係しているので、話が長くなるため機会があれば、また次回に。

ちなみにコミュニケーションというのは、ご存知の通り、会話のキャッチボールです。なので、相手が受け取れるだけを伝えることが基本となります。

ですから、私がコラムでお伝えすることも鵜呑みにしないで、あなたが使えるところだけを使ってみてくださいね。

お金に共感することはできる?

ところで、あなたはお金に共感することはできますか?

お札を一枚取って、お札が人だったらどんな個性を持っているのか感じてみてください。一万円札、五千円札、千円札、それぞれに個性がありますよ。お金はただ使うものだと思っていたら、あなたにとってお金はそのようなものになります。あなたにとってお金はどういうものでしょうか?

同じように投資するとき、1つ1つの商品にも個性があります。あなたはどんな個性の商品と、どんなお付き合いをしたいですか?

良かったら投資をするときのヒントにしてみてくださいね。

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(※)ACS: Analysis of Communication Structureの略。ACSの尺度: CQ協会ホームページ引用(外部サイトへ遷移します)