英ポンド/円の短期見通し

1月22日には144円を超えるまで上昇していた英ポンド/円だったが、1月28日には一時142円割れまで反落した。さらに続落するリスクも要注意ではないか。

1月22日付けで「英ポンド反落リスクは大丈夫か!?」といったレポートを書いた。その根拠の1つは金利差からの大きなかい離だった。日英10年債利回り差英ポンド優位は、足元で昨年来の最低を更新してきた(図表1参照)。その意味では、140円を超える水準で推移している英ポンド/円は、金利差で裏付けられるものではない。

【図表1】英ポンド/円と日英金利差(2019年1月~)
出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成

このように、金利差からかい離した高い水準で推移しているのは英ポンド/円だけが特別ということではなく、たとえば米ドル/円なども基本的には同様だ。ただ英ポンド/円は、昨年12月の英総選挙を材料にかなり上がり過ぎとなり、その反動が続いているという点も重要だろう(図表2参照)。

金利差からかい離した「上がり過ぎ」となった英ポンド/円は、その修正局面がさらに続く可能性は要注意ではないか。

【図表2】英ポンド/円の90日MAからのかい離率 (2010年1月~)
出所:リフィニティブ・データをもとにマネックス証券が作成