東京市場まとめ
1.概況
本日の日経平均は188円高の2万3520円と反発して年初来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数なども上昇しましたが、マザーズ指数は下落しました。前日の米国市場が高安まちまちで支援材料になりにくいなか、日経平均は4円高の2万3336円とほぼ横ばいで寄り付きました。直後に19円安まで下落した日経平均でしたがその後すぐにプラスに転じ、小幅なプラス圏で推移すると前場を38円高の2万3370円で終えました。日経平均は後場に入ると13時半頃から一本調子で上げ幅を広げる展開となり一時は213円高まで上昇すると結局188円高の2万3520円と高値圏で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆2015億円でした。
東証33業種は建設業や石油石炭製品、証券商品先物などの26業種が上昇した一方で、ゴム製品や非鉄金属、電気・ガス業などの7業種が下落しました。
2.個別銘柄等
東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。任天堂(7974)が1%上昇したほか、ソニー(6758)やファーストリテイリング(9983)、キーエンス(6861)、太陽誘電(6976)、アドバンテスト(6857)が上昇しました。中でも太陽誘電は11日に発表した2019年4~9月期決算が増収増益となったことを受けて買いが入り、寄り付き直後こそ売りに押される場面も見られましたが終値では2%上昇しました。一方で売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が0.6%下落したほか、トヨタ自動車(7203)や資生堂(4911)は下落しました。三菱UFJフィナンシャル・グループ (8306)は変わらずでした。
そのほか材料が出たところでは本日13時半に2019年1~9月期決算を発表した大塚ホールディングス(4578)が、営業利益が前年同期比60%増益となったことや2019年12月期通期の事業利益見通しを上方修正したことなどから決算発表後に急進して5.8%上昇しました。また、ヤクルト本社(2267)は本日14時20分に発表した2019年4~9月期決算で、売上高や営業利益が減収減益となったものの市場予想を上回ったことなどが好感されて7.4%上昇しました。
VIEW POINT: 明日への視点
本日の日経平均はそれほど大きな材料は見当たりませんでしたが後場から急進し年初来高値を更新しました。香港で警察官の発砲により若者が重体となったことで情勢激化への懸念が広がる一方で、ドル円が109円台で安定して推移していることや本日は香港市場が落ち着いた値動きだったことが支えとなったようです。本日は引け後に富士フイルムホールディングス(4901)や大日本印刷(7912)、住友不動産(8830)などが決算を発表しており、明日のマーケットの反応が注目されます。
(マネックス証券 プロダクト部)