東京市場まとめ

1.概況

本日の日経平均は26円高の2万3330円と続伸して本日も年初来高値を更新しました。TOPIXやJPX日経400、東証2部指数、マザーズ指数なども上昇しました。前日の米国市場が高安まちまちとなったことを受けて、日経平均は20円安の2万3283円と横ばい圏で寄り付きました。9時半過ぎには32円高まで持ち直した日経平均でしたがそこが1日の高値になるとその後は小幅な値動きのなか上げ幅を縮めて前場を8円安の2万3294円で終えました。後場に入って50円安と安値をつけた日経平均はその後は膠着状態のなか小幅なマイナス圏での推移が続いていましたが、引けにかけて持ち直すと結局26円高の2万3330円で取引を終えました。東証1部の売買代金は2兆3894億円でした。

東証33業種は精密機器やその他金融業、非鉄金属などの17業種が上昇した一方で、海運業や鉄鋼、石油石炭製品などの16業種が下落しました。

2.個別銘柄等

東証1部の売買代金上位銘柄は高安まちまちとなりました。売買代金トップのソフトバンクグループ(9984)が2.2%下落したほか、任天堂(7974)やSUMCO(3436)、ソニー(6758)、ソフトバンク(9434)が下落しました。中でもソフトバンクグループは6日に発表した2019年7~9月期決算で、ファンド事業の損失などを受けて最終損益が四半期ベースでは過去最大となる7000億円の大幅赤字となったことから一時4%以上下落しました。また、SUMCO(3436)は6日に発表したこれまで開示していなかった2019年12月期業績見通しが前期比で大幅な減収減益となったことや減配を発表したことが嫌気されて4.8%安となっています。

一方で、トヨタ自動車(7203)や武田薬品工業(4502)、ファーストリテイリング(9983)、オリンパス(7733)、キーエンス(6861)は上昇しました。中でもトヨタ自動車は本日13時25分に発表した2019年4~9月期決算で、純利益が過去最高となり中間決算としては3年連続で増収増益となったことや、合わせて発表した自社株買いが好感されて1.1%上昇し年初来高値を更新しました。また、オリンパスは6日に発表した2019年4~9月期の最終損益が前年同期の赤字から一転して大幅な黒字となったことや、2023年3月期の営業利益率を今期予想の2倍近い20%を目標とする強気な経営戦略を発表したことが好感されて15.2%高となりました。

VIEW POINT: 明日への視点

本日の日本市場は、前日の米国市場が高安まちまちとなったことを受けて方向感に欠けた動きとなりました。米中貿易交渉へ向けた首脳会談が先送りされる可能性があるとの報道を受けて先行き不透明感が意識されています。また、本日は引け後に楽天(4755)やバンダイナムコホールディングス(7832)、資生堂(4911)などが決算を発表しています。

(マネックス証券 プロダクト部)