このレポートのまとめ
- グラブハブの決算は悪かった
- スポティファイの決算は良かった
- AT&Tの決算は悪かった
- アルファベットの決算は良かった
- ビヨンドミートの決算は良かった
- メルクの決算は良かった
- ショッピファイの決算は良かった
- シルクロード・メディカルの決算は良かった
- アドバンスト・マイクロ・デバイセズの決算は悪かった
- ゼネラル・モーターズの決算はガイダンスが悪かった
- ファイザーの決算は良かった
- マスターカードの決算は良かった
- ゼネラル・エレクトリックの決算は良かった
- プルラルサイトの決算は良かった
- リフトの決算は良かった
- フェイスブックの決算は良かった
- ケーエルエー・コーポレーションの決算は良かった
- スターバックスの決算はまちまちだった
- トゥイリオの決算はガイダンスが悪かった
- アップルの決算は良かった
- アルトリアの決算は良かった
- ピンタレストの決算は悪かった
■グラブハブ(GRUB) 悪かった
グラブハブ(ティッカーシンボル:GRUB)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想28セントに対し27セント、売上高が予想3.3億ドルに対し3.2億ドル、売上高成長率は前年同期比+30.3%でした。
8月から売上トレンドに鈍化がみられました。
修正EBITDAは前年同期比-10%の5,380万ドルでした。市場予想は5,610万ドルでした。
第4四半期の売上高予想3.85億ドルに対し、新ガイダンス3.2~3.4億ドルが提示されました。
フード・デリバリー市場はコモディティ化したという認識を同社は持っています。いずれの企業のアプリの使い勝手やデリバリー時間には大した差異はなく、もっと優れたサービスを再構築する必要があると同社は感じています。
グラブハブは小さなレストランのパートナーが大きく、最も大きなネットワークを持っているので最も低い価格を提示できます。
レストラン・ロイヤリティー・プログラムを開始し、レストランに対しすぐROI(投資利益率)が出ることを示す必要があると感じています。
■スポティファイ(SPOT) 良かった
スポティファイ(ティッカーシンボル:SPOT)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-0.29ユーロに対し0.65ユーロ、売上高が予想17.2億ユーロに対し17.3億ユーロ、売上高成長率は前年同期比+28.0%でした。
月次アクティブユーザーは+30%の2.48億人でした。これはガイダンスの2.45億人を上回りました。
プレミアム・サブスクライバーは+31%の1.13億人でした。
グロスマージンは25.5%でした。前年同期は25.3%でした。
フリー・キャッシュフローは4,800万ユーロでした。前年同期は3,300万ユーロでした。
バリー・マッカーシーCFOがリタイアしポール・ボーゲルに代わります。
第4四半期売上高予想は18.9億ユーロに対し、新ガイダンス17.4~19.4億ユーロが提示されました。
ライセンシング交渉では特に変化はありませんでした。他の企業に比べればスケール・アドバンテージがあります。広告ビジネスは若干マージン・プレッシャーがありました。これは同社がグーグル・プラットフォームから自社プラットフォームに移行した際のエグゼキューションが悪かったからです。
■AT&T(T) 悪かった
AT&T(ティッカーシンボル:T)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想94セントに対し94セント、売上高が予想454.5億ドルに対し445.9億ドル、売上高成長率は前年同期比-2.5%でした。
2020年度の一株利益(EPS)は予想3.58ドルに対し新ガイダンス3.60~3.70ドルが、売上高は予想1,824.5億ドルに対し新ガイダンス1,840~1,860億ドルが提示されました。
AT&TはM&Aによる事業再編をほぼ完成させました。今後、大きなM&Aは行わない考えです。その一方で既存の事業資産のリターンを上げ、株主への還元を行っていく考えです。
衛星テレビの顧客離反は第3四半期がピークであり、今後改善すると予想しています。
今後はHBO Maxをコアに据えたAT&T TVが同社の戦略の主軸になります。
■アルファベット(GOOG) 良かった
アルファベット(ティッカーシンボル:GOOG)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想12.71ドルに対し10.12ドル(※)、売上高が予想401.7億ドルに対し405億、売上高成長率は前年同期比+20.0%でした。
(※)なお今回、アルファベットはウーバーへの投資の評価損15.3億ドルを計上しました。
トラフィック・アクイジション・コスト(TAC)は74.9億ドルでした。前年同期は65.8億ドルでした。広告売上高に占めるTAC比率は22%でした。前年同期は23%でした。
ペイド・クリックは前年同期比+18%でした。コスト・パー・クリックは-2%でした。
インプレッションは+12%でした。コスト・パー・インプレッションは-3%でした。
営業利益は91.8億ドルでした。前年同期は86.3億ドルでした。営業マージンは23%でした。前年同期は26%でした。
営業キャッシュフローは154.7億ドルでした。フリー・キャッシュフローは87.3億ドルでした。
■ビヨンドミート(BYND) 良かった
ビヨンドミート(ティッカーシンボル:BYND)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想4セントに対し6セント、売上高が予想8,335万ドルに対し9,196万ドル、売上高成長率は前年同期比+250.0%でした。
修正EBITDAは1,100万ドルでした。前年同期は-570万ドルでした。
2019年度の売上高は予想2.67億ドルに対し、新ガイダンス2.65~2.75億ドルが提示されました。ちなみに旧ガイダンスは2.4億ドルでした。
■メルク(MRK) 良かった
メルク(ティッカーシンボル:MRK)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.23ドルに対し1.51ドル、売上高が予想115.9億ドルに対し124億ドル、売上高成長率は前年同期比+14.9%でした。
キイトルーダは前年同期比+62%の31億ドルでした。
ヒューマン・ヘルス・ワクチン売上高は+17%の25億ドルでした。
2019年の一株利益(EPS)は予想4.97ドルに対し、新ガイダンス5.12~5.17ドルが、売上高は予想458.8億ドルに対し、新ガイダンス465~470億ドルが提示されました。
■ショッピファイ(SHOP) 良かった
ショッピファイ(ティッカーシンボル:SHOP)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想10セントに対し、-29セント(※)、売上高が予想3.84億ドルに対し、3.91億ドル、売上高成長率は前年同期比+44.6%でした。
(※)特定の権利をカナダ本社から各国現地支店へ移管した際、キャピタルゲインが発生し、納税義務が生じたため、4,834万ドルの法人税引当金を引いたのが赤字の原因です。
修正営業利益は1,050万ドルでした。ガイダンスは0~300万ドルでした。
サブスクリプション・ソリューションズ売上高は+37%の1.66億ドルでした。ショッピファイ・プラットフォームに参加するマーチャンツが増えたことが、月次リカーリング・レベニュー増加の原因です。
マーチャント・ソリューションズ売上高は+50%の2.25億ドルでした。GMVの増加が寄与しました。
第4四半期売上高は予想4.71億ドルに対し、新ガイダンス4.72~4.82億ドルが提示されました。修正営業利益は1,000万ドルから2,000万ドルが提示されました。
フルフィルメントへの投資は第3四半期決算には余り大きな影響を与えませんでしたが、2020年は投資の年になるのでグロスマージンを圧迫すると予想しています。
■シルクロード・メディカル(SILK) 良かった
シルクロード・メディカル(ティッカーシンボル:SILK)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-30セントに対し、-26セント、売上高が予想1,593万ドルに対し1,700万ドル、売上高成長率は前年同期比+77.1%でした。
2019年の売上高は予想6,146万ドルに対し新ガイダンス6,200~6,300万ドルが提示されました。
■アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(AMD) 悪かった
アドバンスト・マイクロ・デバイセズ(ティッカーシンボル:AMD)の第3四半期決算は一株利益(EPS)予想18セントに対し18セント、売上高予想18.1億ドルに対し18.0億ドル、売上高成長率は前年同期比+9.0%でした。
第4四半期売上高予想21.5億ドルに対し新ガイダンス20.5~21.5億ドルが提示されました。
7ナノメターの増産は円滑に行っています。
■ゼネラル・モーターズ(GM) ガイダンスが悪かった
ゼネラル・モーターズ(ティッカーシンボル:GM)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.38ドルに対し、1.72ドル、売上高が予想352.1億ドルに対し355億ドル、売上高成長率は前年同期比-0.8%でした。
ストライキが第3四半期に与えた影響は2週間、一株当たり利益に換算して52セントでした。
ディーラーから顧客へのデリバリーは+6%の73.9万台でした。ピックアップトラックのニュー・モデルが出たこと、クロスオーバー(+29%)のフレッシュなラインナップが寄与しました。
中国のデリバリーは-11%でした。これは他社より悪いパフォーマンスでした。
2019年の一株利益(EPS)は予想5.92ドルに対し新ガイダンス4.50~4.80ドルが提示されました。
■ファイザー(PFE) 良かった
ファイザー(ティッカーシンボル:PFE)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想61セントに対し75セント、売上高が予想123.7億ドルに対し126.8億ドル、売上高成長率は前年同期比-4.6%でした。
アップジョン・マイランのスピンオフの後、ファイザー本体はより小さい、サイエンス・ベースの企業になります。修正一株利益(EPS)成長で業界をリードする存在になることを目指します。
2019年の一株利益(EPS)は予想2.82ドルに対し新ガイダンス2.94~3.00ドルが、売上高は予想514.7億ドルに対し512から522億ドルが提示されました。
■マスターカード(MA) 良かった
マスターカード(ティッカーシンボル:MA)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想2.01ドルに対し2.07ドル、売上高が予想44.1億ドルに対し44.7億ドル、売上高成長率は前年同期比+14.6%でした。
営業費用は+12%でした。特殊要因を除いた営業費用成長率は+15%でした。
■ゼネラル・エレクトリック(GE) 良かった
ゼネラル・エレクトリック(ティッカーシンボル:GE)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想12セントに対し15セント、売上高が予想229.3億ドルに対し233.6億ドル、売上高成長率は前年同期比-0.1%でした。
オルガニック受注は-1%、受注残は+14%の3,860億ドルでした。
受注内訳は発電-30%、リニューアブル・エナジー+30%、エンジン-4%、ヘルスケア+1%でした。
工業部門売上高は+7%でした。
2019年の一株利益(EPS)は予想60セントに対し新ガイダンス55~65セントが提示されました。
■プルラルサイト(PS) 良かった
プルラルサイト(ティッカーシンボル:PS)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-14セントに対し-8セント、売上高が予想7,983万ドルに対し8,260万ドル、売上高成長率は前年同期比+34.1%でした。
請求額は+28%の9,210万ドルでした。
グロスマージンは78%でした。前年同期は75%でした。
2019年度の一株利益(EPS)は予想-40セントに対し新ガイダンス-37セントから-35セントが、売上高は予想3.14億ドルに対し新ガイダンス3.14~3.16億ドルが提示されました。
■リフト(LYFT) 良かった
リフト(ティッカーシンボル:LYFT)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-73セントに対し-41セント、売上高が予想9.15億ドルに対し9.56億ドル、売上高成長率は前年同期比+63.4%でした。
アクティブライダー数は+28%の2,230万人、アクティブライダー当たり売上高は+27%の42.82ドルでした。前年同期は33.63ドルでした。
コントリビューション・マージンは50%でした。前年同期は45%でした。
修正純利益マージンは-13%でした。前年同期は-42%でした。
売上高に占めるセールス&マーケティング費用は16%でした。前年同期は41%でした。
第4四半期売上高は予想9.43億ドルに対し新ガイダンス9.75~9.85億ドルが、修正EBITDAは-1.7億ドルから-1.6億ドルが提示されました。旧ガイダンスは-2.45億ドルから-2.4億ドルでした。
■フェイスブック(FB) 良かった
フェイスブック(ティッカーシンボル:FB)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.88ドルに対し2.12ドル、売上高が予想173.5億ドルに対し176.5億ドル、売上高成長率は前年同期比+28.6%でした。
DAUは+9%の16.2億人でした。MAUは+8%の24.5億人でした。
営業マージンは41%でした。前年同期は42%でした。
営業キャッシュフローは93.1億ドルでした。前年同期は75億ドルでした。
フリー・キャッシュフローは56.3億ドルでした。前年同期は41.5億ドルでした。
実効税率は17%でした。前年同期は13%、前期は46%でした。
第4四半期の売上高成長率は前年同期比+20~25%を見込んでいます。コンセンサス予想は+24%です。
■ケーエルエー・コーポレーション(KLAC) 良かった
ケーエルエー・コーポレーション(ティッカーシンボル:KLAC)の第1四半期(9月期)決算は一株利益(EPS)が予想1.62ドルに対し1.67ドル、売上高が予想2.95億ドルに対し3.11億ドル、売上高成長率は前年同期比+29.3%でした。
第2四半期の売上高は予想13.9億ドルに対し新ガイダンス14.35~15.15億ドルが提示されました。グロスマージンは60~61%を見込んでいます。一株利益(EPS)は予想2.35ドルに対し新ガイダンス2.39~2.69ドルが提示されました。
■スターバックス(SBUX) まちまちだった
スターバックス(ティッカーシンボル:SBUX)の第4四半期(9月期)決算は一株利益(EPS)が予想70セントに対し70セント、売上高が予想66.8億ドルに対し67.5億ドル、売上高成長率は前年同期比+7.0%でした。
既存店売上比較は+5%でした。うちチケットが+3%、トラフィックが+2%でした。
2020年度の一株利益(EPS)は予想3.08ドルに対し新ガイダンス3.00~3.05ドルが、売上高は予想284.4億ドルに対し281~286億ドルが提示されました。
■トゥイリオ(TWLO) ガイダンスが悪かった
トゥイリオ(ティッカーシンボル:TWLO)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1セントに対し3セント、売上高が予想2.88億ドルに対し2.95億ドル、売上高成長率は前年同期比+74.6%でした。
ベース・レベニューは+79%の2.76億ドルでした。
アクティブ口座数は17.2万口座でした。前年同期は6.1万口座でした。
ダラー・ベースト・ネット・エクスパンション・レートは132%でした。前年同期は145%でした。
営業キャッシュフローは202万ドルでした。
第4四半期の一株利益(EPS)は予想7セントに対し新ガイダンス1~2セントが、売上高は予想3.21億ドルに対し新ガイダンス3.11~3.14億ドルが提示されました。
請求システムのオーダーフォームにバグがあり過剰請求した顧客に返金しました。この問題があった後で第4四半期のガイダンスを保守的にする決断をしました。
■アップル(AAPL) 良かった
アップル(ティッカーシンボル:AAPL)の第4四半期決算は一株利益(EPS)が予想2.83ドルに対し3.03ドル、売上高が予想628.6億ドルに対し640.4億ドル、売上高成長率は前年同期比+1.8%でした。
売上高の内訳は製品が515.3億ドル、サービスが125.1億ドルでした。
製品のうちiPhone売上高は-9%の334億ドルでした。予想は325億ドルでした。Mac売上高は69.9億ドルでした。iPadは+17%の46.5億ドルでした。ウェアラブル・ホーム・アクセサリー売上高は+54%の65億ドルでした。
一方、サービス売上高は+18%の125.1億ドルでした。サービス・グロスマージンは64.1%でした。予想は64.0%でした。
地域別売上高では米州は+7%の293億ドル、欧州-3%の149.5億ドル、中国-2%の111億ドル、日本-3%の49.8億ドル、アジア太平洋+7%の36.6億ドルでした。
第1四半期売上高予想862億ドルに対し新ガイダンス855~895億ドルが提示されました。
■アルトリア(MO) 良かった
アルトリア(ティッカーシンボル:MO)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想1.15ドルに対し1.19ドル、売上高が予想53.4億ドルに対し54.1億ドル、売上高成長率は前年同期比+2.3%でした。
アルトリアはJUULの投資に関し45億ドルのノンキャッシュ・チャージを計上しました。
2019年の一株利益(EPS)は予想4.19ドルに対しこれまでのガイダンス4.19~4.27ドルが堅持されました。
■ピンタレスト(PINS) 悪かった
ピンタレスト(ティッカーシンボル:PINS)の第3四半期決算は一株利益(EPS)が予想-4セントに対し1セント、売上高が予想2.82億ドルに対し2.80億ドル、売上高成長率は前年同期比+47.1%でした。
MAUは+28%の3.22億人でした。
修正EBITDAは400万ドルでした。予想は-2,300万ドルでした。
2019年の売上高は予想11.2億ドルに対し新ガイダンス11~11.15億ドルが提示されました。EBITDAは予想-3,270万ドルに対し新ガイダンス-3,000万ドル~-1,000万ドルが提示されました。